紙レセプト
お疲れ様です。今日は11月の紙レセプト出力で、いつもより遅い帰宅でした。
「まだ紙レセプトをチェックしているの?」そんな声も聞こえてきそうですが、私は紙レセプトチェック、推進派。電子画面でチェックするより、効率的だと考えています。
- 書き込みが自由に出来ること
- チェックを入れながら先に進めること
- カルテ画面と照合しやすいこと
何と言っても、画面でみるより目が疲れないのがいい。
さあ、今日からレセプト週間スタートです。
新人教育
今でこそ、レセプトで何をチェックするのか、どう見たらいいのかわかるようになりましたが、最初は私も全くの新人でした。先輩達を見て、見様見真似で意味もわからず、茫然と紙レセプトを眺めていたのを思い出します。
さて、みなさんは新人さんに、どうやってレセプトのことを教えてますか?
「そんなの忙しくて教えられないよ。」
「自分で勉強すればいいんだよ。」
「やる気のあるやつだけしか、必要ないし。」
それでは、新人は育ちません。特にクリニックなどは、雇える人数に限りがあるため、一人一人の人材確保は経営にまで影響が及びます。
毎日の業務の中で、仕事をしながら必死で新人に教えて、挙句の果てに辞められたのでは何の意味もありません。
何かの縁で一緒に働くことになった仲間を敵にするか味方にするかは、先輩の手ひとつにかかっています。新人が仲間になったのなら、自分自身も楽になること間違いなし。是非ともどんな新人も丁寧に育てていきたいものです。
レセプトチェックの教え方
- まずは新人を含めてレセプト担当者に集まってもらいましょう。
- 新人さんにはわかる範囲で答えてもらえばいいことを伝え、主に聞き役に回ってもらいます。
レセプトの実物を用紙します。- さて、ここで何でもいいので、この中からわかる情報をなんでもいいので、皆さんに一つづつ挙げていってもらいます。
後期高齢の男性です。- 今月は3日受診しています。
- 高血圧と大腸がんがあります。
- 保険割合は1割です。
ね。こんな感じだと誰でも答えることが出来るでしょう。段々こんな風に進めていくと高度になってきます。
- 月に2回受診しているので、特定疾患療養管理料も2回取れます。
- 大腸がん確定で、腫瘍マーカーの検査をしているので、悪性腫瘍の管理料を算定できます。
- MRIでは頭部の撮影をしているので、何か頭の病名が必要です。
- 血圧の薬は先発薬で処方されています。
- 一部負担金がない方なので、後期高齢の保険単独です。
ほらね。こんな風に段々と深い知識が必要になってきました。もちろん、この段階では新人さんには発言のチャンスはないかもしれませんが、聞く事が大事なのです。次にどうしてそう思ったか聞いていきます。
- 「特定疾患が月2回取れると思ったのは、どうしてですか?」
- 「大腸がん確定は、どこでわかりましたか?腫瘍マーカーの検査はどれですか?なぜ、悪性腫瘍の管理料が取れると思ったのですか?」
- 「MRIの算定の仕方の分かる人?」
- 「一部負担金ってどういう時に記載されますか?」
などなど。どうです?結構1枚のレセプトで勉強になるでしょう。新人さんは特に、レセプトの中に何が書いてあって、それをどう解釈したらいいのかさっぱりわからない状態のはず。こうして諸先輩たちとゲームのように意見を交換していくと、自ずとレセプトの見方、目の付け所がわかってくるはずです。
レセプトが面白い!そう思ってくれたら儲けもの。あとは自分で勉強していってくれること間違いなしです。
まとめ

私はボランティアで日本語教師をしていますが、全く日本語のわからない外国人に日本語を教える時、やはり基本は「楽しく日本語」です。幼稚になりすぎないこと。でも楽しくと、カードを使ったり、実物を使ったり、体で表現したりと、一緒に日本語を楽しむようにしています。
何事も楽しく学ぶと自ずと身についていくものです。
医療事務だって同じです。まずは楽しく医療事務を覚えてもらうこと。どんなにやる気のない新人だって、どんなに向いてないなあ~って思う新人だって、きっかけを待っているのかもしれません。とにかく医療事務に興味を持ってもらうこと。次から次に新人が辞めるのを嘆くのではなく、教える側にもじっくりと取り組む忍耐が必要です。
あと、一番大切なのは、褒めて褒めて褒めまくること。単純ですが、これが一番効きますよ。