小さな世界
クリニックに勤めていると、小さな世界なので世間から疎くなっていくような、そんな気がしませんか?いつも同じメンバーで、同じような会話ばかり。刺激がほとんどありません。
最近、世間には遅ればせながらですが、iDeCoやNISA、ふるさと納税に興味を持ち始め、院内のスタッフに相談したところ、一人も経験者なし。「やってみたいんだけどね~。よくわかんないよね~。」という応対ばかり。これではいかん!と一人で色々調べて、始めて見ることにしました。
今日はまずはiDeCoについて。iDeCoとは、個人型確定拠出年金のこと。でもそれって?なんだ???
iDeCoとは?
iDeCoとは毎月決まった額を積み立てて、その資金を自分で運用しながら老後に備える制度のこと。厚生年金や国民年金が国が管理しているのとは違って、iDeCoは自分で管理する年金のことです。国民年金や厚生年金だけだと、もらえる額が少なくてとても不安ですよね。高齢になると仕事もなくなり、収入もぐんと減りますし、そんな時に誰でも出来る老後資金を準備するための制度が、このiDeCoなんです。
「でもiDeCoって自分で運用するんでしょう?そういうの難しくて・・・」
本当に本当に。その気持ち私もよくわかります。
「金融機関も沢山あるし、一体どこの何がいいんだか、さっぱりわからない。せっかくコツコツ貯めていても、運用次第でお金が減ってしまっては嫌だしなあ~。」
その通りその通り。ではiDeCoにはどんなメリットがあるのでしょうか???
iDeCoのメリット
iDeCoの最大のメリットは、拠出時、運用時、受取時の3段階にわたって税制上の優遇を受けられることです。特に拠出時の掛け金は全額、所得控除になります。全額ですよ~。
所得控除というと、年末調整などで生命保険等をかけていたりすると、税金が戻ってくるご存知の制度。つまり年末調整の時に、iDeCoの分も控除に含まれるのです。税金が戻るというのは、収入が増えるのと同じ。これは大きなメリットです。
iDeCoのデメリット
iDeCoは原則60歳まで資金を引き出すことが出来ません。果たしてこれをデメリットと呼ぶべきかどうか。もともと年金の仲間なのでね。将来の年老いた自分に投資するのが年金の目的ですから。
最もデメリットというか怖いのは、自分で運用するので、運用結果によっては元本を下回る場合もあることでしょうか。でもこれも元本確保型を選べばそんなに心配することはなさそうですが。
iDeCoをクリニックでやってみる
さて、私は楽天証券のiDeCoを始めることにしました。iDeCoについて調べていくと、各種金融機関、証券会社など沢山ありすぎて困ってしまうと思います。その中で私が楽天証券を選んだのは、管理手数料の安さ。いわゆるインターネット取引のみの証券会社(SBI証券、マネックス証券など)は口座運営手数料が無料のところが多いです。一般的な○○証券、○○銀行だと手数料が結構かかります。既に投資信託を楽天証券で始めていたこともあり、口座が既に開いてあったのでついでにiDeCoも始めてみることにしたのです。
さて、そこで早速申請用紙を取り寄せたところ、一つの大きな壁にぶち当たってしまいました。
iDeCoの書類
iDeCoの書類を取り寄せてみると、自分で記載するものはいいとして、なんと、勤務先(事業主)に書いてもらわなければならない、事業所登録申請書なるものがありました。普通の会社ならいいですよ。総務担当やら経理担当やら、そういう事務手続きをしてくれる部署があるものです。
でも、私の勤めているのは、小さなクリニック。クリニックの院長=事業主であり、総務担当であります。つまりクリニックの医師にこのややこしい書類を書いてもらわなければならないということ!それを思うと急にやる気が失せてきました。
普段からこういう書類に慣れている方ならいいですけどね、私の事業主は医者ですし、ましてやiDeCoをするのは私が初めて。普段から「私は医者だ!事務のことはわからない!」的な雰囲気も出していますしね、勇気を出してお願いして書いてもらうことにしたのですが、やはり面倒臭そうな嫌~な雰囲気を感じとってしまいました。
楽天証券からの電話
やっとのことで、事業主=院長に書いて頂いて、楽天証券に郵送したのですが、先日楽天証券からの電話があり、事業主の書類に不備があったようで一旦戻ってくることになりました。(;´д`)トホホ
その上、この書類は毎年事業主が記載する必要があるとのこと。気持ちがずんと重くなったのは言うまでもありません。
これが普通の病院だったら、こんな悩みはないんでしょうが、やはりここは小さな世界。iDeCoは国民の当然の権利、堂々とお願いすればいいんでしょうがね。
まとめ
さて、iDeCoを始めたなんて、言いましたが、現状はこんな感じです。本当の銘柄選びなどはまだまだこれから。事業主の書類で足踏みしている状態です。しかし私が始めたことによって、院長も書類に慣れて、もっと他のスタッフも始めやすくなったらいいかな、と思ってみんなにお勧めしています。
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