今月のレセプトチェック フィブリノゲン定量
フィブリノゲン定量 減点されました
(減点理由)B
療養担当規則等に照らし、医学的に過剰・重複とみとめられるもの 審査結果の理由等:「本例での査定は、診療内容全般を通して過剰と判断します。」
(病名)播種性血管内凝固(疑)
(検査)PT(プロトロンビン時間) 18点
APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間) 29点
フィブリノゲン定量 23点 減点
この3つの血液検査でフィブリノゲンが減点されました。スクリーニング検査としてセットで検査をしているものでした。では、どうして減点されたのでしょうか。
凝固検査について
①PT(プロトロンビン時間):外因性凝固機能を総合的に判断する
②APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間):内因性凝固系機能を総合的に判断する
③フィブリノゲン:主として出血性または血栓性疾患(DICを含む)の診断。経過判定。あるいは血栓症に対する線溶療法時の経過判定に用いられるため、血栓形成や出血傾向の推測のために外科的手術前のスクリーニング検査としても有用。
恐らく出血性疾患のスクリーニングとしては、フィブリノゲンについては外科的手術の前にスクリーニングとしての意味合いが強く、内科系では査定されたものと思われます。
対策
実は、フィブリノゲンの減点は今回だけではありません。凝固系の検査のスクリーニングとしてセットで組んであるため、何度か減点されてきています。そのたびごとに症状詳記を医師に書いて頂き、再審査をしたこともありましたが、通過した経験がなかったので、今回からセット項目から外して頂きました。
まとめ

医療事務としては、過去の減点、再審査状況をまとめて、医師に減点されるべくポイントを理解して頂き、検査の見直しも必要です。検査や薬などは、日進月歩なので、査定の傾向に常に目を配り、減点されることなくレセプトを提出できるよう努めることが、我々の務めです。
明日からレセプト点検が始まります。日常業務に加え、レセプト業務も忙しくなりますが、みなさん10日まで元気に乗り越えましょうね。