「自動車保険」とは

さあ、どうしましょう。



実は私、この診療所に来てからまだ一度も交通事故請求に当たったことがありません。「事故なら大半外科か整形外科だし、当院は内科と神経内科だし関係ないね。」と高をくくっていたのです。なので全くその知識はゼロに近い・・・。


しかし先週、ある保険会社からこんな電話がかかってきました。


「○○保険の△△と申しますが、実は今度そちらの診療所にAさんが治療に行かれます。この方は交通事故の患者様で××整形外科で検査治療を受けたものの、手のしびれが治まらず、今度そちらの診療所に行かれますので、よろしくお願いします。」とのこと。


さあ、大変です。全く事故関係は処理をしたことがないのに、困ったことだなあ~と慌てて勉強をし始めたというのが実情。丁度その時、私のブログを読んで頂いた方からも「労災と自賠責について教えて欲しい。」とコメントをもらったこともあり、今日から少しづつ勉強したいと思います。




自賠責保険


自動車保険には2種類あって、自賠責保険と任意保険があります。

自賠責保険とは、「自動車損害賠償責任保険」の略です。車を所有する場合、必ず入らなければならない保険です。


  • 加入・・・法律によって車両の所有者に義務付けられています

  • 目的・・・被害者保護のため、最低限の補償を確保します

  • 保険料、補償内容・・・法令により定められています

  • 賠償範囲・・・対人賠償のみ

  • 示談交渉・・・自分でしなければなりません



任意保険


自賠責保険と違って自分の意思で、各種の保険会社を選んで加入するのが任意保険です。大半の人が車を所有するときに、加入するのではないでしょうか。自賠責の上乗せが任意保険という訳です。

  • 加入・・・任意で加入する

  • 目的・・・自賠責保険の不足分を補います

  • 保険料、補償内容・・・自分で選択する

  • 賠償範囲・・・保険商品によって異なるが対人だけでなく対物補償もあります

  • 示談交渉・・・保険会社が代行するサービスがあります



保険会社とのやりとり


通常、医療機関での医療費は患者様に直接保険割合に応じて請求をし、残りを患者様の加入している保険者にレセプトで請求します。しかし、交通事故の場合は加害者に直接もしくは、加害者の加入している自賠責保険または任意保険の保険会社に対して請求することになります。
任意保険に加入されている場合が多いので、任意保険の保険会社がまとめて支払う「一括払い」が大半。先ほど自賠責の上乗せが任意保険と言いましたが、自賠責と任意保険の会社が違ったとしても、任意保険が自賠責保険を立て替えることにより一括で処理することが可能となります。
保険会社からこういう電話かかってきたことありませんか?「○○さんの事故は、一括でお願いします。」
こういう電話がかかってきたら、その後はこの任意保険の保険会社とやりとりをして治療費の支払いをしてもらうこととなります。患者様が先に治療に来られる場合、前もって保険会社から連絡が来る場合、ケースは様々ですが、窓口での対応がとても重要となってきます。

窓口での確認事項


まず、一番大切なのは、受傷原因が交通事故なのかどうか把握すること。次に相手がいるのか?警察に届出をしているか?まずはこの2点を確認しましょう。

相手がいる場合、いない場合、又は相手に逃げられた場合、色々なケースが考えられます。そのケースによって今後の対応も変わってくるので、患者様の状況を把握することが大切になります。

その後の保険会社とのやりとりのために、加入している保険会社、出来れば担当者の名前、電話番号も聞いておきます。

それからその保険会社に連絡をいれ、患者様の治療の支払いについてどうすればよいか確認します。保険会社が「一括で。」ということになれば、患者様の窓口での支払いは必要ありません。

もし、相手が自賠責保険しか入っていない場合は、支給限度額が120万円で、その後の費用については相手の方とよく話し合ってもらう必要が生じてきます。

また相手に逃げられた場合などは、自分の保険を使って頂くか、または健康保険に「第三者行為による傷病届」を提出してもらい、健康保険で治療を受けることが出来ます。




まとめ


前回記事にした「労災」にしろ、この「自動車保険」にしろ、自分に関係のないものはどうも私は目を瞑って過ごしてきたように思います。診療所にいるとどうしても、知識の範囲が狭まってしまうのが弱点です。知らなくてもそれなりの仕事をして、それなりのお給料を頂けてしまうので。だからこそ、意識してアンテナを広げていけたらいいですね。
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「労災」の窓口対応について

労災保険指定病院を検索しよう


前回、初めて労働災害についてブログを書きました。→「労災」とは

今日はその続きで、医療機関の対応について書きたいと思います。当院は労災指定病院ではないこともあり、実際に労災手続きをしたことがありません。しかし、いつ何時、労災請求をしなくてはならない時が来るかもしれません。その日のために、少し予習をしておこうと思います。

ちなみに近隣の市町村で診療所で労災指定医療機関が何か所あるか調べてみたところ、市民病院が1件、診療所が1件のみでした。

労災指定医療機関がどこなのか調べるには、厚労省のホームページから検索することが出来ます。→厚生労働省 労災保険指定医




窓口での対応(非労災指定医療機関の場合)


労災指定医療機関の方は、「こんなこと当然知ってるよ。」というところでしょうが、問題になるのは、普段労災に慣れていない当院のような、非労災指定医療機関の窓口です。

「労災なんて、そんな人来るわけないし、もし来ても、うちでは扱っていないということで、どこか他の病院へ行ってもらおう。」というのが実態ではないでしょうか。

実際に労災の方が来られてから慌てる前に、少しシュミレーションをしておきましょうか。





  1. 患者様が怪我をして来院された場合、まず受傷原因を聞きましょう。受傷原因が業務中、若しくは通勤途上と判明した場合、労災保険を使われるかどうかを確認します。『どういった状況でお怪我なさいましたか?お仕事中、もしくは通勤途上のお怪我ですか?』

  2. 労災が確認できたら、自院が非労災指定医療機関であることを伝えます。

  3. 治療費については一時立て替え払いになることを説明し、患者様の理解を得ます『大変申し訳ありませんが、当院は労災指定の医療機関ではありません。指定医療機関でしたら、お持ちいただいた書類で(労災様式第16号の3など)治療費を直接労働基準監督署へ請求できますが、当院は指定外のため、そのつど患者様に治療費をお支払い頂きます。後ほど、手続きをしていただくと、治療費は戻ってきます(=療養費払い)」』。なお、治療費については、1点単価が医療保険と違い、12円または11円50銭(非課税病院)となっています。

  4. 業務災害の場合は「様式7号(1)」、通勤災害による場合は「様式第16号の5(1)」です。

  5. 治療費の請求方法を説明します。



労災の計算の仕方


健康保険では1点10円で決められていますが、労災の場合は1点12円または11円50銭(非課税病院)で計算します。算定にも健康保険とは違うルールがあって少し面倒です。例えば健康保険では初診料は282点ですが、労災の場合は3760円になります。その他細かい算定方法がありますので、詳しくはこちらをご覧ください。→労災診療費算定マニュアル


まとめ


如何でしたか?労災って大変ですよね。「労災かどうかを見極めるのも大変だし、計算の方法も健康保険と違うなんてもう絶対無理!」なんて絶望的にならないで。
電子カルテを導入しているところなら、労災用に切り替えると、ちゃんと労災算定してくれるのではないでしょうか。もしもの時にそなえて、自院の電子カルテがどうなっているのか確認しておくことも大切ですね。
ざっと、この要点だけでも頭に入れておくと、いざって時に役に立つと思います。


「労災」とは

私も勉強します


実は、私のブログを見て下さっている方から、労災と自賠責についての質問がありました。

最初、「しまったなあ~。」と思ったのが正直なところ。というのも当院では全く労災も自賠責も扱っていないので、私自身ほとんど勉強をしてこなかったからです。

今回頂いた質問がよい機会。「知らないことに目を瞑るなよ~。」という神様からの啓示かもしれませんね(すいません、少し大袈裟過ぎました。)

今日から労災と自賠責について勉強したいと思います。




労災とは


労災労災とよく聞きますが、正式には「労働者災害補償保険」の略です。労働者災害補償保険法 総則から一部抜粋すると次のように書いてあります。

労働者が業務災害や通勤災害によるけが、病気、傷害または死亡したような場合に保険給付を行い、併せて被災労働者の社会復帰の促進、被災労働者や遺族の援護等の必要なサービスを行うことを目的としています。」

つまり、労働時間内に労働に伴うけがや病気が起こり医療機関にかかった場合は、健康保険ではなく、労災保険から支払われるということです。

労災は政府が管掌する保険制度で、健康保険とは全く違うものです。保険料は業務災害に責任を負う事業主が全額負担し、事業の種類ごとに災害倍率に応じ保険料が決められます。事業主が災害防止に成果をあげれば保険料は安くなります。通勤災害の場合は、保険料は全ての事業主が一律に負担します。

私たち、医療事務を雇用している診療所などの医療機関の事業主(理事長、院長など)も、労災保険は全額支払ってくれていて、労働災害が起こった時はそこから医療費が支払われるという仕組みです。ちなみに健康保険の保険料は労使折半です。



労災と健保の違い



  • 労災は事業所を退職した場合であっても、治るまで給付されますが、健保では保険資格喪失(退職)の時点で打ち切りとなります(ただし任意継続の場合は除きます。)。

  • 傷病手当金については、健保では給付開始から1年6か月を限度としますが、労災では1年6か月たっても治らない場合は、さらに継続されます。(なお、1年6か月を経て、重い障害がある場合は、傷病手当金から「傷病補償年金」に切り替えられます。)

  • 傷病手当金の給付額は、健保では標準報酬日額の2/3で、労災では平均賃金の8割です。

  • 労災の保険料は全額事業主負担、健保の場合は労使折半です。




業務災害か否か?


難しいのは、これは労災に適用する業務災害なのかな?それとも違うのかな?という判断です。医療機関に普通に健康保険を持って来られて診察をしたところ、実は労災適用だったということが起きることも十分あり得るので、最初に労災かそうでないかを見極めることが重要になります。労災か健保かによって全く請求の仕方が変わってくるからです。


①(労働者が通常の作業に従事する場所で、作業時間中に、使用者の指揮命令下に置かれている状態のもとで、その状態に起因して発生した病気やけが、または死亡)

  • 休憩時間に負傷した場合・・・× 使用者の指揮命令下に置かれている状態ではないので、業務災害にはなりません。

  • 勤務時間中に私用で人と面会しているときに負傷した場合・・・× これも指揮命令下の状態ではないので業務災害とはなりません。

  • 勤務時間中に水を飲みに行く、またはトイレに行くなど生理上の理由で席を離れた時に負傷した場合・・・〇 業務に付随した行為とみなされ業務災害となります。

  • 始業前の掃除や就業後の整理中に負傷した場合・・・〇 業務に付随する行為中の業務災害となります。



②(事業主の支配下にあって、勤務先を離れて業務に従事しているときに、その状態に起因して発生した病気やけが、または死亡)


  • 出張中、目的地に着いてから勤務先に着くまでの、宿泊中も含めた間に負傷した場合・・・〇 その時間帯の全ての行為を業務と考え業務災害となります。

  • 出張先で友人を訪問した際に負傷した場合・・・× 業務外となるため業務災害とはなりません。

  • 勤務先の運動会、宴会、慰安旅行などの会社の行事中に負傷した場合・・・× 業務遂行中とは認められず業務災害とはなりません。しかし、事業主の業務命令により出席した場合は業務とみなされ、業務災害となります。

  • 勤務先のスポーツチームの一員として、スポーツをしていた場合・・・×又は〇 それに対して賃金が払われていたかどうか、勤務先の宣伝目的があったかどうかによって、業務災害か否かが決まります。



③(勤務先の仕事が原因となって発生した疾病又はそれによる死亡)


  • 感染病棟の勤務によって感染症を発症したことが医学的に立証された場合・・・〇 業務災害に該当



④(事業所の設備不良、労務管理の不注意から生じた傷病または死亡)


  • 建物の床が落ちて負傷した場合・・・〇 休憩時間中に起きたことであっても業務災害とされます。




労災指定医療機関の対応


病気やけがの原因を聞き、業務上あるいは通勤途上で、労災保険の扱いになることを説明します。「療養補償給付たる療養の給付請求書」(業務災害の場合は労災様式第5号、通勤災害の場合は、労災様式第16号の3)の提出を受け、診療費はこの請求書によって労働基準監督署に請求し、窓口徴収は行いません。


労災指定医療機関以外の対応


病気やけがの原因が業務上あるいは通勤途上で、労災保険の扱いになると判断した場合は、自院が指定医療機関ではない旨を伝えます。診療費は患者が立て替えて支払い、領収書を発行します。患者に「療養補償給付たる療養の給付請求書」(業務災害の場合は労災様式第7号(1)、通勤災害の場合は労災様式第16号の5(1)を発行し、領収書を添付して労働基準監督署に請求を行えば、「療養の費用の支給」(療養費払いによる)が受けられることを説明します。


まとめ


当院は労災指定医療機関ではありません。なので基本的に労災っぽい方には、最初からなるべく労災指定病院へ行ってもらうようにしています。
しかし、健康保険のつもりで診療をしている途中に、「これは労災扱いだな」と気付くこともあります。本当は受診の際に患者様の方から「業務上の怪我です。労災扱いで。」と申告してもらえると助かるのですが、事業所によっては健康保険で受診を勧める場合もあり、患者様自体も労災の仕組み、権利が分かっていなく普通に健康保険で治療を進めていこうとする場合もあります。企業によっては、会社のイメージを落としたくないとか、労災保険額が上がるのが嫌で労災隠しをしようとする企業もあり、医療機関としては十分注意が必要ですね。

ルーティン仕事にご注意

毎日すること

毎朝、私は必ず自宅を出る時に、必ず、我が家の愛犬をケージの中に入れていきます。我が家は二世帯住宅ですので、普段家族がいる時は、二階の部屋で一緒に過ごしているのですが、出かける時は一階の義父母世帯の目の届くところにケージがあって、そこに入れて出かけるのです。
しかし、今朝はどういうわけか、私は愛犬をケージにいれて行くのを忘れて、二階に置いたまま出かけてしまいました。今日は、たまたま夫がまだ家にいたので、「犬をケージに入れ忘れているよ。」とメールをくれて、代わりにいれてくれましたが。
別に大した出来事でもないのですが、愛犬を飼い始めて11年間、毎朝同じことを繰り返しているのに、「なんで忘れたんだろう?」と少し自分が心配になりました。まさか認知症のはじまりか?冷静に分析すると、今朝は少し気になることがあったので、そのことを考えすぎていて、すっかり犬のことは忘れてしまったのではと思います。

ルーティン仕事にご注意

家のことは忘れても家族しか問題になりませんが、仕事で「あっ!うっかりしてた!」というのは通じません。
例えば最近こんなことがありました。
受付で保険確認をして、すぐに患者様に保険証をお返しして、その後患者様は診察室に呼ばれました。そして診察が終わり会計も済み、帰宅されました。しかしそのあと薬局に行かれた患者様が戻って来られて「保険証返してもらったっけ?」と尋ねてきたのです。
当院では受付時に保険証確認のために保険証を一旦は預かっても、確認をしたらすぐに返すようにしているので、「先ほどお返ししましたよ。」と伝えても中々納得してもらえません。「返してもらっていない」の一点張りなのです。
保険証確認を担当したスタッフも「返しましたよ」と言っても、ルーティン仕事にしているので、自信を持って返答できず、事務スタッフであちこち置忘れがないか、調べた挙句、患者様のカバンの中に入っていたことがあります。
保険証を預かり、保険確認をし、返却する。この単純なルーティン仕事にも気を配って、その時の光景を記憶に刻みながら確認して仕事をする必要があります。
メモでも構わないので、『○○さんに返却した☑』のように一人仕事の場合は確認してすることも必要です。


算定もルーティンになっていませんか

診療報酬改定があって新しく加わった算定などは、とても気を配るので算定ミスはありませんよね。妊婦加算を取り忘れることは、まずないと思います。
しかし本当は一番注意しなくてはならないのは、慣れっこになっている普通の算定です。例を挙げれば切りがありませんが、慣れている人ほどむしろ失敗しやすいものかもしれません。
当院でも調査をしたところ、一番ミスしやすい算定は、特定疾患療養管理料とか診療情報提供料とかいつもよく出てくる算定でした。算定についてはそれぞれの医療機関で漏れがないように様々な工夫がなされているとは思いますが、まず必要なのはルーティン仕事だと思ってさらっと仕事をするのではなく、集中力を持って算定することだと思います。
レセプトをチェックするのも同じですよね。算定ミスを見つける技術も必要ですが、それよりもまずは集中力。集中力をもってどれほどその仕事に従事できるか、それに尽きると思います。

まとめ

集中力を高めるといっても、そう簡単ではありません。一流のアスリートが記録を出したときなどは「ゾーン」に入り、ボールが止まって見えたとか、思わぬ力が発揮できた等とよく言われますが、それも集中力のなす技です。集中力はすべて日ごろの練習の賜物とか。ここぞという時に集中力を発揮するためには普段からの練習が大事だそうです。
私たち医療事務はそこまでの域に至ることは勿論ありませんし、そこまでの必要もありませんが、常日頃から集中力を高める仕事が出来るように、普段の勉強が大切なのかもしれません。

土曜日は決戦の日

土曜日は決戦の日


最近、相次ぐ近隣医療機関の人事異動に伴い、一気に紹介患者様が押し寄せてくるようになりました。全く違う組織であるにも関わらず、病院の周辺の診療所にとっても影響は大きいものです。

紹介患者様ですので、当然、紹介状を持って来院されますので、病態はよくわかる状態ですが、やはり、当院初ということで、保険登録から始まって、問診、診察、会計、当院の予約方法の説明などあらゆる部門でひと手間かかるのは仕方がありません。

病院から診療所に紹介状を持って来られる方は、何故だか土曜日に多く来院されます。病院の診療時間は午前のみ診療など、患者様にとっては都合が悪いという理由からでしょう。患者様本人はいつでも来院可能でも、付き添いの方が土曜日しか都合がつかないという理由で、益々土曜日が人気になるという訳です。それに加えて仕事をしている患者様はほとんど午後診の遅い時間帯や土曜日が元々人気ですしね。

しかしながら、土曜日は当院では午前診のみ。その短い時間に内容の濃い患者様、土曜日しか来院できない患者様が一気に押し寄せるので、診療所内は座るところもないほどの盛況ぶりです。診療が終わったころには、スタッフ全員疲れ果ててしまうというのがお決まりのコースです。


土曜日は家族に注意


土曜日は患者数が多いだけでなく、家族が付き添って来院される同伴率も高いのが特徴です。以前待ち時間調査をするために、当院の同伴率も調査したことがありますが、平日は家族等が同伴する率は1~2割程度。それに比べて、土曜日は4~5割程度と非常に高くなっていました。

家族が同伴する場合、医師への質問事項も多くなるため、普段より診療時間も長くなります。それになぜか家族の方が厄介な場合も多く、トラブルも起こりがちです。

以前にもそのことを記事にしていますのでご覧ください→クレーマーは減らない



土曜日の夜間・早朝等加算


そんなこんなで土曜日は、1週間の中で一番大変な曜日ですが、だからといって休日加算のような特別な加算はありません。土曜日は国の公的な休日ではありませんが、世間一般、休みになるところが多いのですから、「土曜日加算があっても良いのでは」と少し思います。

しかし、唯一の救いとして、土曜日にも夜間・早朝等加算は算定出来ます。言葉通りに受け取ると「夜間・早朝なんだから土曜日なんて関係ないのでは?」という感じですが、土曜日も正午を過ぎると算定できますので、忘れないようにしましょうね。

診療点数早見表に以下のように記載があります。赤い→にご注目下さい。











夜間早朝等加算については、過去の記事にも書いてありますので併せてご覧ください。→夜間早朝等加算について(2016年度診療報酬改定時)

★今回の2018年度改訂緑の→の部分が加わってますのでご注意下さい。



まとめ


診療所に勤務しはじめてから、土日のんびりということがなくなりました。土曜日は結局15時頃まで仕事ですので、実際の休みは日曜日だけ。

最初こそ、その生活に不満がありましたが、代わりに平日木曜日が月2回ほどは休みになるので、土曜日より木曜日の方が街中も空いていますし、ゆっくり一人の時を過ごすことが出来ます。

家族も「土曜日仕事なんて大変だね。」と気の毒がってくれて、代わりに家の掃除や買い物、料理もしてくれますので、ペロっと後ろを向いて舌を出して、その境遇に甘んじる私です。





レセプト電算処理システム用コード(初再診)

レセプト伝送処理について


皆様、診療報酬改定後初のレセプト業務お疲れ様です。当院では昨日無事に伝送処理が終わりました。

電子カルテですので、レセプトチェックをしたらあとは電子カルテにお任せ!なんですが、その伝送も診療報酬改定のような電子カルテがアップデートした後はトラブルが続くもの。残業は覚悟でしたが、すんなり何事もなく伝送が済んで、ほっと一息ついているところです。


レセプト電算処理システム用コードについて


レセプトを送信する際に、摘要欄に決まった入力の仕方って沢山ありますよね。簡単なところでは、保険記載の箇所に、本人外来の場合は、「2 本外」と〇するなどです。

今回、診療行為のいくつかにレセプト電算処理システム用コードを入力して、決まったレセプト表示文言が表示するよう指示されました。

以前の記事でも書きましたが、→レセプト摘要欄の変更事項(特定薬剤治療管理料1)、このように決まった番号を選んで入力すること。とされたものがまだ他にもあります。



初診料、再診料


初診、又は再診の後に、検査やレントゲンなどを別の日に受けにいったり、または初診、再診時に検査をして、後日結果だけを聞きに行くことってありますよね。初再診時とその検査や画像の実施日が別日の場合、以下のような通則があります。

早見表(P38 参照)
初・再診料に関する通則(2)

初診又は再診が行われた同一日であるか否かにかかわらず、当該初診又は再診に付随する一連の行為とみなされる次に掲げる場合には、これらに要する費用は当該初診料又は再診料若しくは外来診療料に含まれ、別に再診料又は外来診療料を算定できない。


  • ア 初診時又は再診時に行った検査、画像診断の結果のみを聞きに来た場合

  • イ 往診等の後に薬剤のみを取りに来た場合

  • ウ 初診又は再診の際検査・画像診断、手術等の必要を認めたが、一旦帰宅し、後刻又は後日検査、画像診断、手術等を受けに来た場合



今回、(例えば、4月30日に頭痛で初診の際にMRIが必要と判断されたがその日は検査がいっぱいなどの理由で検査が出来ず、5月1日にMRIのみを受けに来院」)のように月を隔てて、上記のような一連の行為が行われた場合に決まった電算コードを使用することとされました。


区分A000 初診料 (初診の後、当該初診に付随する一連の行為を後日行った場合であって当該初診日が前月である場合)



  • ア 初診又は再診時に行った検査、画像診断の結果のみを聞きに来院【レセプト電算処理システム用コード(820100001)】

  • イ 往診等の後に薬剤のみを取りに来院【レセプト電算処理システム用コード(820100002)】

  • ウ 一旦帰宅し、後刻又は後日検査、画像診断、手術等を受けに来院【レセプト電算処理システム用コード(820100003)】


区分A001 再診料 (再診の後、当該再診に付随する一連の行為を後日行った場合であって当該再診日が前月である場合)



  • ア 初診又は再診時に行った検査、画像診断の結果のみを聞きに来院【レセプト電算処理システム用コード(820100001)】

  • イ 往診等の後に薬剤のみを取りに来院【レセプト電算処理システム用コード(820100002)】

  • ウ 一旦帰宅し、後刻又は後日検査、画像診断、手術等を受けに来院【レセプト電算処理システム用コード(820100003)】



どうしてこんな電算コードが必要になったのか???月をまたがった場合の診療の一連の行為がレセプトでは見えにくいからということでしょうか。

例えば、4月30日に初診料 (病名:脳腫瘍疑い) 5月1日にMRI検査料のみの場合は、5月1日の行為に再診料は算定できません。

再診料は「医師の診察行為」がある場合に算定が認められるもので、検査のみの場合は当然再診料は算定できないというわけです。但し検査の結果から、併せて診察が行われて今後の診療計画を立て患者へ療養上の指導を行った場合は再診料を算定できます。


まとめ


診療点数改訂があって、とにかくバタバタとそれに付随する事務に追われて忙しい春でした。しかしやっと落ち着てい冷静に考えてみるとこのように「何故?今回からこうなったのかな?」と思うことがあります。指示に忠実に従うのが医療事務の仕事ですが、「なぜ?どうして?」と考えてみるのは面白いものです。

電算コードを決めるというのは、厚労省が何かをデータ化するか、統率しようとする意思の表れ。レセプト電算化がほぼ100%の時代を迎え、そのデーターは膨大なものです。このビッグデーターを分析し、有効に活用していって欲しいものです。







ヘパリンナトリウムの処方について

ヘパリンナトリウム、ヘパリン類似物質とは


以前、こんな記事を書きました。→ヒルドイドソフトは医薬品か

2018年の診療報酬改定でいよいよ、処方制限か?と思われましたが、とりあえず今回は湿布のような処方制限はなかったですね。ヒルドイドローション、軟膏の医薬品会社のマルホ株式会社さんも少しほっとしているところでしょうか。




2018年通則の改訂を確認


今回の改訂で、ヘパリンナトリウムについて以下のような文面がありました。


  1. 血行促進・皮膚保湿剤(ヘパリンナトリウム、ヘパリン類似物質)について、疾病の治療を目的とし、かつ医師が当該保湿剤の使用が有効であると判断した場合以外は、保険給付の対象外とすることが明記された。





「これだけ?」という感じです。当たり前といえば当たり前のことを書いてあります。保険医薬なので疾病の治療は当然のことですしね。しかし、他の薬品ではわざわざこのような注記をしないところを、このように記載してあるところが、ポイントです。

2016年度には、湿布を必要以上に気軽に処方していた医師に対し、70枚までと厚労省が規制しました。同じようなことをこのヘパリンナトリウムについて、今回はg数までは規制しないけれども、当然心得ておきなさいよ。という警告です。




診療点数早見表を確認


早見表の「外用薬の保険適用上の取り扱い等」を確認してみるとこう書いてあります。


  • ヘパリン類似物質(血液凝固阻止剤/ヘパリン類似物質)【ヒルドイドクリーム、ヒルドイド軟膏、ヒルドイドローション】 原則、「ヘパリン類似物質【外用薬】を「アトピー性皮膚炎に伴う乾皮症」に対し処方した場合、当該使用事例を審査上認める




疑義解釈より



  • 血行促進・皮膚保湿剤(ヘパリンナトリウム、ヘパリン類似物質)(以下「保湿剤」)は疾病の治療目的であることが明確であり、かつ、医師が有効であると判断した場合以外は保険給付の対象外とすることが明記されたが、治療の必要性があったとしても、保険給付の対象外となるのか。 


 治療の必要性があれば、従来通り保険給付の対象となる。



  • 保湿剤の算定にあたっては、レセプトの「摘要」欄にコメントの記載が必要となるのか。


 必要ない。


まとめ


今の段階では従来通り、特に湿布薬の時のように、制限もないし、「1日〇g 〇日分」などのようなレセプト摘要欄への記載もありません。医学的にみて、必要以上に処方された場合は、病名によっては、審査で返戻、減点が行われる可能性はありますが。
しかし、美容目的で医療保険を使ってヒルドイドを処方していたとしたら、厳に慎んでほしいですよね。本来アトピー性皮膚炎等で苦しんでいる人にまで影響が及ぶようになっては、大変です。

突合・増減・返戻の違い

長期間休業時のレセプト


ゴールデンウィーク後半に突入しましたね。春の嵐も去って、旅行にハイキング、バーベキュー等、家族でお出かけする方も多いと思います。我が家も久々に子供たちが帰省するので、朝から母業張り切っています。

しかし、医療機関に勤めているとゴールデンウィークだからといって、浮かれてばかりはいられません。レセプト伝送が休み明け直後に予定されているので、その準備もしなくてはいけません。医療機関によっては祝日出勤の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

当院の場合は、院長が祝日出勤などは好まないので、休み前の残業でレセプトチェックは乗り切りましたが、気がかりなのは、まだ国保や支払基金からの増減点連絡書などに目を通していないこと。

通常ですと月初2日から7日の間に郵送で届くはず。休み明けに通常診療に加えて、増減点連絡書などのチェックもして、必要なら返戻や再審査請求業務をしなくてはならないのは、頭が少し痛いところです。



増減点連絡書等に目を通そう


月初めから7日頃までに国保連合会(国保)や社会保険診療報酬支払基金(支払基金)から郵送で届く書類はみなさんどの程度まで、チェックしていますか?

診療所によっては、院長しかチェックしていない、とか事務長のみとか、全スタッフで目を通すとか、色々なやり方があると思います。

病院などでは、仕事が分散化しているので、全くその存在すらも知らない方もいるかもしれません。

当院では、院長+全事務スタッフで目を通し、事務処理については毎月担当者を変えて、公平に責任を持って全スタッフが関われるようにしています。最初は私(事務主任)のみが携わっていたのですが、全スタッフでの当番性にしてからは、みんなが意識してレセプトチェックも出来るようになり、普段からの事務レベルも急速にアップしました。もちろん一人ですべての責任を背負うのはとても大変なので、必ず二人一組になって(主査と補佐)、ダブルチェックが出来る体制を作っています。





突合点検・増減点・返戻の違い


郵送されてくる書類を見てみましょう。よくみるとどれも似たような表のようなものが入っていますよね。

これは支払基金のホームページからお借りしたものです。詳しい見方が書いてありますので目を通してみてくださいね。→支払基金 増減点連絡書、各種通知書の見方について

国保連合会もそれぞれの都道府県のホームページで同様のものを掲載していますのでチェックしてみてください。






どれも似たような書類ですが、→のところをよく見るとそれぞれ突合点検、増減点連絡書、返戻内訳書となっています。













  1. まずチェックしたいのは、「突合点検結果連絡書」。医療機関と薬局のレセプトを照らし合わせて点検したら、不一致があり、理由を書いて戻ってきた書類のことです。この書類が来たらすぐに自院のカルテと照らし合わせて、処方箋と違っていた時は、その月の18日までに申し出る必要があります。

  2. 「増減点連絡書」は、点検の結果、これは認められないなあ~というものを減点しますよ。というお知らせです。理由はABCDの記号で書かれてあるので、正しくレセプト請求をしているか、病名はあったか、医学的に不適当ではなかったかなど検証する必要があります。減点理由がわからない場合は、電話で問い合わせをするのも大切。電話でのやりとりは、必ずメモを取って(電話口に出た人の名前、時間、内容)これは納得いかないなあ~という場合には、再審査請求をしましょう。請求時期に定めはありませんが、支払基金の場合は10日までの受付は当月分として受理されるようです。それを過ぎると翌月扱いになります。国保連合会は各都道府県ごとに問い合わせをしてください。

  3. 「返戻内訳書」は、点検の結果、内容を確認したいという意思で戻ってくるレセプトのことです。保険番号違いとか給付割合の変更とか比較的わかりやすい内容のものが戻ってくるので、この場合はその書類についていた付箋と共に正しいレセプトをつけて再度請求しなおすことが出来ます。レセプトチェック初心者の方ならここから始めるとわかり易いかもしれませんね。


まとめ


今日は、家の近くの山登りをしました。標高363mの比較的登り易い山です。普段からマラソンをしているので、このぐらいの山登りなんて楽勝と舐めてかかっていたら、まあ、しんどいことしんどいこと。途中、何度も休憩を入れながらやっと、頂上へ。やはり頂上から見下ろす景色は最高ですね。それにしても、すごくのどかなところでしょう。いつもこんな日本の田舎の片隅から、ブログを発信しています。


05/01のツイートまとめ

queseraserapan

ポケ森のゴロゴロ鉱山で、必ず1回目に掘り当てる石が、ぎんこうせきなのは、何故か?私だけなんだろうか。
05-01 23:22

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なつこ

Author:なつこ
某クリニックの医療事務をしております「なつこ」と申します。
全国の医療事務員の皆さま。診療報酬でつまずいた時、どうされてますか?

診療報酬早見表を調べる
(((uдu*)ゥンゥン
国保・社保に問い合わせる
(((uдu*)ゥンゥン
よくわからないまま算定する
(゚Д゚;)

特にクリニック勤務の場合、病院勤務に比べ、相談する相手がいなくて困っていませんか?
かく言う私がその一人。診療報酬に携わる皆さんへの応援ブログです。
(ちなみに、当ブログで掲載された診療点数の内容に関しては私個人の見解ですので、内容に関してのトラブルには一切責任を負いません。)
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