今月のレセプトチェック バルトレックス
バルトレックス(今日の治療薬 南江堂より抜粋)

バルトレックスは抗ヘルペスウイルス薬です。口の周りに出来れば口唇ヘルペス、性器に出来れば性器ヘルペス。体の神経のある場所に集中的にぶつぶつが出来て、痛痒いのが帯状疱疹。体内に潜んでいたヘルペスウイルスが免疫が低下すると発疹となって表れる病気です。帯状疱疹は、子供の頃にかかった水疱瘡のウイルスがひっそりと陰をひそめていたはずだったのに、突然暴れだす病気です。そんなとき、ウイルスをやっつけるために登場するのがこのバルトレックスという薬です。
主なポイント
ミスの原因
この患者様は、口唇ヘルペスですので、500㎎ 2錠 5日間が基本。
単純に医師の勘違いで多めに出しただけではありますが、周囲の誰も気付かなかったのは✖です。
患者様は出来るだけ多めに薬を出してもらおうと、サラリと注文をつけるものです。
「よくヘルペスになるんです。念のため手元に置いておきたくて・・・」
「来月、旅行に行くので多めにもらえませんか」
「他の病院では、3か月もらえてました」
などなど。つい巧妙な口車にのってしまうことって、医師とはいえあるんですよ。もちろん医学的理由があってのこともありますが・・・
そんな時、医学的理由であるのか、ついうっかりだったのか、医事としては、上手に医師に尋ねなくてはいけません。
まとめ

医療事務員は医師でも薬剤師でもないので、薬についてとことん詳しく勉強する必要はありませんが、結局最後の請求時に、医学的理由で査定されることって多いものです。その時、再審査するのかどうか医師に尋ねる必要が生じてきます。そんな時、互角に医師と渡り合っていくためには、やはり正しい知識は必要ですよね。常日頃から薬の効能、用量などについて関心を持つところから始めましょう。