
診療点数早見表って、医療事務には必要不可欠ですよね。でもどうして難しく書いてあるんでしょう。ここではもっと簡単にわかりやすく解説します。
外来迅速検査
当院は内科系の診療所です。血液・尿検査は院長の拘りで出来るだけ自院で検査が出来るよう、病院と変わらない程の検査機器を取り揃えております。お蔭で、CBC検査(白血球・赤血球・ヘモグロビンなど)だけでなく、AST・ALTなどの肝機能検査、ナトリウムカリウム、尿酸などの腎機能検査、グルコース、HbA1cなどの糖尿病検査の値を数十分で出すことが出来、診療に非常に有効に役立っています。もちろん、外来迅速検体検査加算も算定していますよ。
私の知っている限り、こんなに充実した検査機器を備えている診療所は、この近隣にはないので、患者様にも好評を頂いております。
検尿検査
血液検査は充実していますが、検尿検査は、一般的な尿中一般物質定性半定量検査26点が出来るのみです。泌尿器科ではないので当然と言えば当然ですが・・・
この尿検査で大切なのが、蛋白・糖・ケトン・白血球・潜血反応などですが、最近、どうも潜血反応が出る患者様が多いことに当院の医師が頭を痛めておりました。
「潜血反応、結構出るよな~。」
「そうですね。泌尿器科に紹介されますか?」
「いや、実際に+が出ても誤作動で、実際には血が出ていないってこともあるからね。」
「尿沈渣が出来ればいいんだが・・・」
「外注に出されますか?」
ということで、外注検査に出すことになりました。
尿沈渣
尿沈渣は当該検査の対象患者の診療を行っている医療機関内で実施した場合にのみ算定できる。⇩
泌尿器科を掲げている医療機関が院内で実施した場合にのみ算定できる。ということ
(但し、外部の委託業者に検査を依頼している場合で、速やかに結果が報告される場合でも可)
ということで、内科系の当院が外部に委託したとしても、尿沈渣は算定できないということなのです。しかし、当院の院長は自らが検査費用を出してでも、尿沈渣を出したいとの強い希望で、尿潜血が出た患者様は全員尿沈渣を無料で実施しております。
尿沈渣の結果、実際に異常のある患者様は、改めて他院泌尿器科に紹介しています。
まとめ
算定のことを考えると、保険診療の出来ないような検査はやめてほしいなと思っていましたが、尿沈渣の結果、他院に紹介し、重要な尿路系の病気がみつかった方も数人いらっしゃいます。早くみつけてもらって良かったと感謝される場面に出くわすと、医療は保険診療のみではないなあ~。保険診療の枠組みを超えて、医療を見つめる必要もあるのだなと思います。
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