毎日病院にいると、色々な事件が起きるものです。これは今週実際に当院に来られた患者の家族とスタッフの会話です。みなさんはこんな時どうしますか?
事例1
- 先月、当院から〇〇病院へ紹介となった方です
- 紹介状を渡して、当院は終診となりました
- カルテも病名はすべて、転院のため、中止となりました
- レセプトも送信済み
本日この患者様の家族が来院されました。
家族「薬がなくなったので、もらえませんか?」
スタッフ「確か、○○病院へ紹介となりましたよね。そちらでもらって頂けませんか?」
家族「いやあ、実はまだ○○病院へは行っていないんです。来週が予約なもんで。それまでの薬が無くなって困ってるんです。」
スタッフ「わかりました。院長に確認を取りますね。」
初診?再診?
この患者様は一旦当院では、病名上は中止となっているので、診察するとしたら、初診扱いになります。しかし、今日は家族様のみの来院。本人を診察なくして、初診料は算定できません。
本当は、○○病院へ行って薬をもらって欲しいところですが、○○病院の予約が来週とのことなので、その分だけ、処方することにしました。
レセプトが送信済みですので、初診料を取りたいところですが、家族のみの来院なので、仕方なく再診料で算定し、処方しました。
事例2
- 当院を先月、終診となった方です
- 在宅医療を受けることになったので、在宅専門の✖✖医院に紹介となっています
- 在宅自己注射+血糖自己測定器加算を算定していました
- カルテも病名はすべて、転院のため、中止となりました
- レセプトも送信済み
血糖自己測定器のチップが足りないと来られた場合
先月の在宅自己注射指導管理料算定時に、血糖自己測定器チップと針を30本手渡しています。血糖自己測定器加算20本以上400点で算定していました。
「足りない!」と言われても、当院は終診となっている上に、レセプト請求も終わっています。
仮に血糖自己測定器のチップを追加で渡したとしても、当院が終了となっているため、管理料も算定出来ません。
紹介状を書いて渡してあるので、新しい✖✖医院でもらって頂くよう説明し、帰って頂きました。
事例3
家族が薬が欲しいと来られた場合
元々は当院かかりつけ患者様でしたが、先月から特養に入所となっています。薬がなくなったので欲しいと家族様がふらっと訪れてきました。
スタッフ:「施設から何か手紙とかを預かってきましたか?」
家族:「いえ、薬が無くなったから来ただけなのですが。」
スタッフ:「通常、特養の場合は、施設の医師が薬を処方するはずなんですがね。もしそちらで出せない場合は、何らかの手紙(診療情報提供書)を持って来院してもらわなくては困るのですが。」
家族:「え?そうなんですか?」よくわからない様子
スタッフ:「施設に確認を取ってみますね。」
施設に確認を取ったところ、やはり勝手に家族が来られた様子。施設に戻って、施設の医師に処方してもらうよう説明しました。
まとめ

病院同士のルール、算定方法などはやはり一般の患者様にはわかりにくいものです。こんな風に患者様が間違って来られても、なるべく嫌な顔をせずに対応したいものです。忙しい最中だとつい口調が冷たくなってしまいがちですが、こんな時こそ、ニッコリ笑って、患者様に分かり易く説明できるといいですよね。
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