将来を見据えたオンライン診療が実現へ
まだまだ先のことだと思っていましたが、オンライン診療が実際に算定要件に入ってきましたね。今の段階では、患者の大多数である高齢者の中に、オンラインを自由自在に扱える方が少数であると思われるので、今後のことを見据えた算定なのでしょうね。
スマホやパソコンを自由に使える世代が将来、高齢化していくのを見据えて、第一歩を踏み出したといったところでしょうか。
実際、中医協の資料を読んでも、内容が不十分で?なことがありますね。この先疑義照会が出たらもっと具体化されるかもしれませんが。
オンライン診療料 70点(1月につき)
基本的な考え方(中医協資料より):情報通信機器を活用した(リアルタイムでのコミュニケーションが可能なオンラインシステム等の通信技術を用いた診察や医学管理)について、対面診療の原則の上で、有効性や安全性等への配慮を含む一定の要件を満たすことを前提に、診療報酬上の評価を新設する。
【算定要件】
- 別に定めるオンライン診療料が算定可能な初診以外の患者で、かつ、当該管理に係る初診から6月以上を経過した患者(初診から6月の間は毎月同一の医師により対面診療を行っている場合に限る)に対して、オンラインによる診察を行った場合に算定できる。ただし、連続する3月は算定できない。
- 患者の同意を得た上で、対面による診療(対面による診療の間隔は3月以内に限る。)とオンラインによる診察を組み合わせた療養計画を作成し、当該計画に基づき診察を行った上で、その内容を診療録に添付していること。
- 当該診療料を算定する場合は、当該保険医療機関に設置された情報通信機器を用いて診察を行うこと。
- オンラインを用いて診察する医師は、対面による診療を行っている医師と同一の医師であること。
*オンライン診療料を算定する場合の処方箋料の取り扱いについては、有効性や安全性等に配慮し、別に定める。
【オンライン診療料が算定可能な患者】特定疾患療養管理料、小児科療養指導料、てんかん指導料、難病外来指導管理料、糖尿病透析予防指導管理料、地域包括指導料、認知症地域包括診療料、生活習慣病管理料、在宅時医学総合管理料又は精神科在宅患者支援管理料を算定している初診以外の患者で、かつ、当該管理に係る初診から6月以上を経過した患者
【施設基準】
- 厚生労働省の定める情報通信機器を用いた診療に係る指針等に沿って診療を行う体制を有する保険医療機関であること。
- 緊急時に概ね30分以内に当該保険医療機関において診察可能な体制を有していること。(ただし、小児科療養指導料、てんかん指導料又は難病外来指導管理料の対象患者は除く。)
- 当該保険医療機関において、一月あたりの再診料等(電話等による再診は除く)及びオンライン診療料の算定回数に占めるオンライン診療料の割合が1割以下であること。
わかりやすくいうと・・・
- パソコンやスマホなど決められた情報通信機器で(まだ詳しく書いてありません)
- 初診から6月経過した患者を
- その経過を診てきた同じ医師が
- オンラインで診察したら算定できる
- 実際の診察とオンラインの診察の診察を組み合わせることを療養計画書に作成し(様式もまだ書いてありません。)
- カルテに載せておくこと
- でも、医療機関と患家の距離は、30分以内で移動できること(車か徒歩かはまだ詳しく書いてありませんね)
- それに加えてオンライン医学管理料(100点)も1月につき算定可能です。
まとめ

今の段階では、このオンライン診療は、まだ現実的ではないかもしれませんね。スマホやパソコンを使うとなると、「この時間に診察しますよ」という予約システムも必要になります。
実際問題、保険証確認はどうするのか?処方箋はどうやって渡すのか?支払いはどうするのか?実際の患者を診ずして、診療が可能なのか?
時代の流れを読みつつ、現実的に可能なのかどうか検証してみる必要もありますね。
スポンサーサイト