認知機能検査の項目が増えました。
2018/4の診療報酬改定により、認知機能検査の項目が増えました。
以前のブログでも書いたことがありますが、今までは認知機能で一番よく施行する検査(長谷川式簡易知能評価スケール、MMSE等)は基本診療料に含まれるとされ、算定できませんでした。こちらをご覧ください→認知症は早期発見、早期治療が大切です
しかし、遂に今回の診療報酬改定で認められ、認知機能検査その他心理検査「操作が容易なもの 80点」に堂々と仲間入りすることになりました。めでたしめでたしというところですか。
改定の概要(臨床心理・神経心理検査)
D285認知機能検査その他の心理検査の「1 操作が容易なもの(80点)」に、長谷川式簡易知能評価スケール、M-CHAT、STAI-C、MMSE等8項目が追加された。また「3 操作と処理が極めて複雑なもの(450点)」に子ども版解離評価票が追加された。
長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
実際の検査の内容はこんな感じです。聖マリアンナ医科大名誉教授の長谷川和夫氏が考え出された検査で、その名前を取って長谷川式というのですね。
大の大人を相手にするテストにしては少し小馬鹿にした質問内容もあるかなという印象もあるので、患者様の協力と理解がないと実施できない検査だそうです。しかし、大がかりな機材が必要なく時間も15分程度で実施できる検査で、ある程度、客観的に認知症を診断する材料になる検査のようです。

MMSE
MMSEの方は、こんな検査です。こちらはアメリカのフォルスタインさんらによって考案されました。長谷川式と違って、紙を利用したりする動作を必要とする検査が含まれています。
まとめ
私のクリニックでは今までずっとこの2種類の検査を無料で行って認知症の診断に役立ててきました。今回の診療報酬改定で算定可能になり、やっとやっと報われたという気持ちでいっぱいです。
今後、認知症が益々増える時代。簡易に検査も実施できますし、手広く多くの医療機関で認知症患者様に役に立つ検査として利用されることと思います。
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