医師事務作業補助者としての始まり
私が医師事務作業補助者になったのは、平成23年。もう7年も前のことです。医師事務作業補助者の前は、近隣の市民病院に某医療事務派遣会社からの委託業務として、入院担当をしていました。
医師事務作業補助者の命が下ったのは、その病院に電子カルテが導入されることになったこと。高齢の医師が多かったこともあり、医師のパソコン業務のお手伝いをする人材を求めていたのがきっかけでした。
電子カルテに移行するということは、イコールパソコン入力が素早く出来なくてはなりません。パソコン世代ではない医師たちにとって、電子カルテはストレスになることもあります。その手伝いをするために、医師事務作業補助者を置きたいというのが病院側からの要望でした。
診療所での医師事務作業補助者の仕事
今は、診療所で医師事務作業補助者兼、医療事務として仕事をしています。
病院の医師事務作業補助者と違って、診療所の医師事務作業補助者の大きく違うところは、そこに保険点数が発生しないことです。
勤務医の業務が多忙化していて、その医師業務を補助する目的で、医師事務作業補助者が誕生しました。そのため、今は病院でしか、医師事務作業補助体制加算もありません。4月からの診療報酬改定でも医師事務作業補助体制加算がアップしています。それについてはこちらの記事をご覧ください。→医師事務作業補助者の皆さん、朗報です。
開業医も超多忙な現実
かかりつけ医制度が前面に押し出されてきた昨今。開業医にも多忙の嵐が押し寄せています
病院は敷居が高くなって、まずは開業医にかかってから紹介状を持ってしかかかることが出来ません。そのため、最初の診察は当然、町医者が行うことになります。精査が必要になれば、紹介状を持って病院受診をしていただきますが、そこである程度診断がつくと、また診療所に戻ってくることになります。また悪くなったら、病院へ。退院後は診療所へ。その後は在宅へ。そして看取りという経緯をたどっていくのです。
診療所医師は、以前より、病院や施設などとのやりとりも増えてきています。その都度取り交わされる文書の補助。それも診療所の医療事務の大事な仕事の一つです。
診療所の事務員たちの現実
診療所の事務と病院の事務と大きく違うのは、診療所では診療時間内に同時に文書処理もする必要があることです。
病院では、受付、会計、レセプト、文書業務が同一人物が同一時間内に行うことはまずないと思いますが、診療所では、普通に診察の受付、会計、レセプトをしながらその傍らで文書の処理をするといったことが行われています。
受付をしながら、主治医意見書の請求書を作成し、紹介状の内容をチェックし、郵送するといった感じです。その合間に電話も取りますし、患者さんの世間話にも付き合って、時には薬局まで処方箋を持って走ります、1時間おきにトイレ掃除だってしなくてはいけないのです。
開業医が多忙化すればするほど、事務の多忙化も極まっていく。
かかりつけ医制度が普及すればするほど、患者数も増え、開業医の多忙化につながり、事務処理も増える。医師事務作業補助者の加算があれば、もっと事務員を増やして、医師の文書業務を代行したり出来るのにと思うのですが。
まとめ

最近、近隣の開業医さんが次々と閉院になりました。事情は様々ですが、医師の病気も大きくかかわっているようです。
医者の不養生とはよく言ったもの。勤務医は労災が適用されますが、開業医は経営者ですので、自分で規制しろといったとこでしょうか。
診療所にも医師事務作業補助体制加算がつくべきだなと、私は思います。
スポンサーサイト