在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料
在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料
- 在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料 2500点
半固形栄養剤とは
半固形栄養剤とは、液体で胃瘻に注入していた液体の栄養剤を半固形に固めたもので、ウィダー等のゼリー状飲料を思い浮かべてもらったらそれに近いかもしれません。現在食品扱いとして10種類ほどが市販されていて、「ラコール」など医薬品として処方出来るものもあります。
半固形栄養剤のメリットは、
- 胃食道への逆流の予防と誤嚥性肺炎の回避
- 胃瘻の漏れ防止
- 便通の改善、下痢予防
- 短時間注入効果で、体位を長時間一定にする必要がないため、褥瘡予防にもつながる
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- 在宅半固形栄養経管栄養法とは、諸種の原因によって経口摂取が著しく困難な患者であって栄養管理を目的として胃瘻を造設しているものについて、在宅での療養を行っている患者自らが実施する栄養法をいう。このうち在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料算定の対象となるのは、栄養医事のために、主として、薬価基準に収載されている高カロリー薬又は薬価基準に収載されていない流動食(市販されているものに限る。以下この区分において同じ)であって、投与時間の短縮が可能な形状にあらかじめ調整された半固形状のものを用いた場合のみであり、単なる液体状の栄養剤等、半固形栄養剤等以外のものを用いた場合は該当しない。ただし、半固形栄養剤等のうち、薬価基準に収載されていない流動食を使用する場合にあっては、入院中の患者に対して当該指導管理を行っている必要がある。
- 対象となる患者は、原因疾患の如何にかかわらず、在宅半固形栄養経管栄養法により、単なる液体状の栄養剤等を用いた場合に比べて投与時間の短縮が可能な者で、経口摂取の回復に向けて当該療法を行うことが必要であると医師が認めた者とする。
- 在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料を算定している患者については、経口摂取の回復に向けた指導管理(口腔衛生管理に係るものを含む)を併せて行う。なお、経口摂取の回復に向けた指導管理は、胃瘻造設術を実施した保険医療機関から提供された情報(嚥下機能評価、嚥下機能訓練等の必要性や実施すべき内容、嚥下機能の観点から適切と考えられる食事形態や量の情報等を含む嚥下調整食の内容等)も利用して行う。
- 在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料を算定している患者(入院中の患者を除く)についてはJ120鼻腔栄養の費用は算定できない。
長々と本から転記しましたが、上記赤い字で書かれた部分が重要ポイントです。
レセプト「摘要」欄について
在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料について、レセプトの摘要欄には以下のようなことを記載する必要があります。
- 胃瘻造設日及び初回算定日。
- 薬価収載されている対象薬剤を支給した場合、薬剤の総点数、所定単位あたりの薬剤名および支給量等。
- 市販されている半固形状の流動食に係る指導管理を行った場合、当該流動食の製品名
まとめ
結局のところ、今回当院で「?算定できるかも」と思った患者様は胃瘻造設が数年前に行われていた方でしたので、この管理料は算定できないと判明しました。(胃瘻造設後1年以内に開始と注記あり)しかしながら、半固形栄養剤の必要が認められているからこその今回の新管理料。しっかりと把握しておく必要がありますね。新改訂で当院には関係ないと思っていたところももう一度読み直してみる必要がまだまだありそうです。もしかしたら、もっと算定できるものや勘違いしているところもあるかもしれませんので。