眠れぬ夜にベンゾジアゼピン系?
向精神薬処方箋料減算
ベンゾジアゼピン系薬剤とは
まずはこちらの独立行政法人医薬品医療機器総合機構 PMDA「ベンゾジアゼピン受動態作動薬の依存性」をご覧ください。→ベンゾジアゼピン受容体作動薬の依存性について
どうですか?医療機関に勤める方ならよくご存知の薬、多くの患者様に処方されていますよね。いえいえ自分の家族の中にもこの薬飲んでる方、結構いませんか?
ルネスタ、マイスリー、リーゼ、レンドルミン、デパス、メイラックス・・・・・これはごく一部。ジェネリックまで含めると相当数のベンゾジアゼピン系薬剤が存在し常時処方されていることが分かります。
最近、当院では患者様に残薬数を確認するようにしていますが、何故か、他の薬の飲み忘れはあっても、睡眠薬は飲み忘れることがないようです。実に不思議です。やはりそれこそが依存性薬剤の証なのかもしれません。遠く離れて暮らしている実の父も「眠れない」ということで近くの診療所を訪れたところ、90を超えた一人暮らしの父にも気軽にレンドルミンとデパスが処方されたようです。最初こそ、「この薬のお陰でよく眠れるようになった。」と喜んでいましたが、段々と慣れてくるのか、効かなくなったのか量が増えていき、それに伴って、昼間のめまい、眠気などの副作用があるようで、どうしたものかと思案しているところです。高齢者に一番多い骨折の原因は睡眠薬にあると聞いたこともあるので心配です。
眠れない人が増えているのか?
年齢を重ねると、眠れなくなるものです。当院の医師もいつも患者様にこう話されます。「若いころのように8時間も10時間も寝ようなんて到底無理ですよ。頭はそういう構造になっている。昼寝ばかりしていませんか?昼間活動しましょう。」とね。私はいつもドクタークラークなので隣で耳にタコが出来るほどこの話を聞いているので、父にも同じように話をするのですが、眠れない本人としては事は重大なようで、なんとかしてぐっすり寝たいとそればかり切望しています。娘としては。「あと少しで嫌でも永遠の眠りについちゃうんだから、寝れなくてもいいじゃない。」とブラックジョークを飛ばすのですが、どうもそんな簡単なことではないようです。高齢になるにつれて耳が遠くなり、目が老眼になり、足腰が弱って痛くなり…眠れないことも自然の摂理なんですがね。いくつになっても若い時のようにいたいと、人間貪欲に出来ているようです。
減算を防ぐ努力
ベンゾジアゼピン系薬剤の怖さもわかりました。向精神薬処方箋料も減算になってしまいます。ということで当院ではベンゾジアゼピン系薬剤の減薬に取り掛かっています。患者様に薬の怖さも伝えて少しづつでも量を減らしたり、内服薬から頓服薬に切り替えていくことをしています。
そこで医療事務として気を付けなくてはいけないことは、薬を減らすことで取れるコストを見逃さないこと。
2年前から始まった「薬剤総合評価調整管理料」や今回から始まった「向精神薬調整連携加算」は見逃さないよう注意しています。薬剤総合評価調整管理料は6種以上の内服薬から2剤以上減ったら取れる管理料、向精神薬調整連携加算は、ベンゾジアゼピン系のような向精神薬薬を減薬した時に薬剤師さんに患者さんの状態をよくみてねと注意喚起を依頼した場合に取れる処方箋料の加算です。
意外にも減薬はよく生じること。患者様の為に医師が減薬を促していく→患者様が本来の力を取り戻して元気になっていく→医療費削減にも繋がる→医療機関の懐も潤う
忙しい医師に代わって、細かなコストは医療事務員が気づくといいですね。
こちらも詳しくは当ブログ内でも書いてありますので、興味のある方はどうぞ覘いて言って下さいね。→薬剤総合評価調整管理料について →向精神薬調整連携加算について
まとめ
実は今日は末娘の21歳の誕生日です。遠く東京の大学で一人暮らしをしています。娘に何か気の利いた誕生日祝いをと思ったのですが、今のあの子が何が欲しいのかさっぱりわかりません。結局お金を送るのが一番かなぁと今月多めに仕送りをしました。
あと、それだけでは寂しいので、家を離れて丸2年、東京の空の下、あの子がもしも辛いことがあった時、少しでも家族の愛を思い出して、笑っていられるように、小さなぬいぐるみを贈りました。
それは、我が家の愛犬なっちゃんを模倣した小さな小さなトイプードルのぬいぐるみ。積水ハウスのCMではありませんが(昔、ありましたよね。積水ハウスのコマーシャルで愛犬が家に久々に帰ってきた大人になった子供を喜んで迎えて「家に帰れば積水ハウス♫」とエンディングミュージックが流れるCM、そうそう今話題の朝ドラ「半分青い」の永野芽郁さんも出演していましたね。)我が家の愛犬も3人の子供たちにとって、故郷を思い出してくれる大切な大切な存在。少しでも愛を伝えたいと思い贈りました。