患者様からの質問
昨日、風邪で診療所を訪れた患者様から、帰り際に「どうして、今日はこんなに高いの?前はもっと安かったよ。検査もしてないのに。」と会計の時に質問がありました。
以前のカルテを開いてみると、ちょうど3か月前に、同じく風邪で来院されています。しかし、その時の風邪の時は、治りが悪かったのか全部で2回来院されていました。
でした。
その患者様は、2回目の「再診料と処方箋料」の算定の記憶があったようです。今日は新たな風邪で、「初診料と処方箋料」だったので高いと感じたようです。
その後、もちろん受付で丁寧に説明をして納得して帰ってもらいました。
夫に話す
家に帰って、夫に「今日、初診料と再診料の違いが分からない患者さんが来てね~。」なんて話をすると、夫が真剣な顔で私にこう言いました。
- 「そんなの普通の人はわからないよ。俺も初診料は初めてその病院に行った時に取られる料金だと思ってたよ。だから診察券はなくさないように大事に取ってたよ。なくしたらまた初診料を取られると思ってた。」
- 「えーーー!もしかして初診料=診察券だと思ってたの?」
- 「そうだけど。だって初診料って初めて診察を受ける料金って書くじゃん。」
私は開いた口がふさがりませんでした。夫はそこそこの会社員で既に五十路。そんな人がそんなことも知らないなんて!!!
「じゃあ、ちゃんと分かりやすく説明してよ。」と一から説明することになりました。
夫への説明
- 「初診料はね。初めてその病院を訪れて診察を受ける時も、もちろん正解なんだけど、例えば腰痛で診察に行ったとするでしょう。その腰痛に対しては「初診料」なんだけど、腰痛が治って、今度はお腹が痛くなったとするでしょう。その時も「初診料」が取られます。」
- 「ってことは、初めてその病院を訪れたor新しい病気になった時に取られるってこと?」
- 「そうそう。」
- 「じゃあさあ、腰痛が治りきっていなくてリハビリを続けている最中に、風邪ひいたらそれは初診?」
- 「同じクリニック内の同じ科で、診てもらったとしたらその風邪は再診料だよ。でももし違う科で診てもらったとしたら、その風邪は初診料。」
- 「ふーん。でも一年前、腰痛で整形外科受診して、それから半年後に行った時も初診料取られたよ。腰痛完全には治っていなかったのにさ。」
- 「それは、その一年前の時、腰痛だったけど、リハビリも行かずに勝手に自己中断してたじゃん。3か月間ぐらい患者さんが来院されなかったらその病名は中止されるので、その後また同じ腰痛になったとしてもそれは新しい腰痛として考えるから、初診料になるんだよ。」
- 「へえ~。そんなこと受付の人、全然教えてくれないから分からなかったよ。」
- 「それはそうだよ。質問されなかったら、いちいち全部の会計の説明なんてしないもんだよ。」
- 「まあ、どっちにしろ、病院の会計は素人には分かりづらいね。なんのお金を取られてるのか分からない人ばっかりだと思うよ。その業界じゃない人には全くわからないもんだよ。」
初診料とは
良かったら以下の記事も参考にしてください。
まとめ
今回のことは本当にショックでした。一番身近にいる人に、初診料=診察券だと思われていたなんて。でもよく考えてみると私も夫の仕事のことはさっぱり分かりませんし、世の中のことだって、専門家じゃないとわからないものです。
患者様に窓口で質問されたら、専門用語を使わずに、わかりやすい言葉に置き換えて、説明することが大事だと実感した夜でした。
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