待たせない医者
その中でも書きましたが、患者様が医療機関に望む一番の条件は
- 待たないこと
- 早く治ること
- 応対がいいこと
- 自分を大切にしてくれること
- 設備、立地条件、便利さ
そう、なんと言っても「待たせないこと」が医療機関に取ってとても重要なことのようです。しかし、当院は結構患者様を待たせている毎日。たまに患者様から「まだなの?」とクレームが来ることもありますが、それでもめげずに通ってくれている患者様も沢山いらっしゃいます。そんな患者様のために、まずは一体どのぐらい待たせているのか、客観的にデータを取ることにしました。
待ち時間調査
当院は、予約患者様と予約外患者様が混在する方式を取っています。予約の枠は基本的には10分おきですが、現実問題、それでは患者様を全部いれられないこともあり、5分おきに予約をいれている時間帯もあります。週によってばらつきはありますが、予約枠は午前のみで平均50人、午後20人といった感じです。その間に予約外の患者様を(平均20人程度)いれていき、全体的に午前で平均60~70人、午後で平均20~30人の患者様を診察していることになります。
まず基本的にスタッフ間で心がけていることは、予約の患者様が優先で、予約時間を30分以上は超えないこと。が・・・しかし、実際に調査をしてみると、予約患者様でも平均して40分の遅れがありました。そうなると当然のように予約外の患者様は平均して1時間以上待たせていることが判明。ひどい時には2時間という時も!
勿論、細かく分析してみると、連休のあとの診察日とか、台風の前後とか、土曜日とか、決まって患者数が増える時は当然、待ち時間も長い。体調がぐっと悪く、救急車で病院へ紹介する患者様がいらっしゃった場合にも当然、他の方の待ち時間はさらにぐっと長くなっている始末でした。
受付で出来ること
待ち時間が長くなると、当然患者様のイライラは募ります。皆さんがチラチラと受付の方に目を向けて、「私はまだなの?」という鋭い視線に耐えられないこともあります。そんな時、雰囲気を変えるために、前述の研修では、カウンターから出て一言声をかけると効果的だと教わりました。
- 「本日は、予約時間が遅れ、申し訳ありません。良かったら新しい雑誌も入っていますのでお手に取ってお待ちください。」
今日、早速、予約時間が遅れイライラした患者様を目の前に、いざこの方法を使ってみようと思ったのですが、どうも勇気がありません。実際、当院の待合室は狭いし、雑誌もそんなに数があるわけでもなく、何か気の利いた一言を発するアイディアが浮かばなかったのです。
その時、一人の患者様が「ねえ、テレビのチャンネル変えていい?」と尋ねて来られました。当院はいつもテレビにはメディア系のインターネット番組が流れていて、正直あまり面白いものではありません。そのメディア番組の中に当院の情報を組み込むことが出来るので(例えば、〇月〇日は休診日です。とか、紹介状をお持ちの方は、受付にお出し下さい。等)院長が気に入っていて、普段はテレビを普通のテレビとして活用せずに、メディア情報を流しているのです。
しかし、患者様からの要望があるとさっとテレビに替える決まりになっています。
スタッフ:「はい、何チャンネルにしますか?」
患者様:「相撲にして。」
テレビを相撲に替えると、待合の雰囲気はがらっと変わりました。今日は稀勢の里が6連勝できるかどうかの大切な一番。患者様の目が一斉にテレビにくぎ付けになりました。受付に向けられていた無数の鋭い目が一斉に相撲を観てくれたお陰で、私たちもやっとホッとしました。
まとめ
相撲、高校野球、オリンピック。これらのテレビ放映は本当に助かります。その中でも相撲はとても人気です。私は今まであまり相撲に興味が無かったのですが、患者様と一緒にテレビを観るうちに段々と名前を覚えたり、技を覚えたりして、楽しくなってきました。今私の一番のお気に入りの力士は、栃ノ心と遠藤。実力も勿論ですが、逞しい肉体にイケメンの顔。今場所も頑張って欲しいです。
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