風しん検査を受けましょう
風しん抗体検査の業務が始まりましたね。以前は自治体からのワクチン等は子供のものと思っていましたが、最近は肺炎球菌ワクチンは高齢者対象、そしてこの風しん抗体検査は昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性が対象です。私の夫もその年代の男性ですので、市からクーポン券が届きました。
「え~。こんなの行かなきゃだめ?めんどくさいよ。」とは夫
「昔、子供の時にかかってる?」
「そんなの覚えてないよ。なんで男だけなんだよ。」と不満げな夫
「私ら女子は、小学校か中学校の時に確か打たされたんだよ。このワクチン。大人になって妊婦になった時にかかったら困るからって。でも私たちが子供の時って風疹って普通に流行ってたから、かかってるかもね。」
「ふーん。そうなんだ。」
「とにかく、無料なんだし、行ってきて。抗体あるかないかだけでも調べてもらってよ。〇子(長女)も今年結婚するんだし、子供が出来て、うつされたりでもしたら大変。未来の孫の為に行ってきてよ。」
「はいはい。」と夫は渋々出かけて行きました。
風しんとは
風しんは、感染者からの飛沫(唾液のしぶき)などによって他の人にうつっていく感染力が強い感染症です。高い熱が3日間ぐらい出て、そのあと全身に細かい発疹が出来ます。昔は子供が必ずかかる病気の一つでした。妊娠早期に妊婦が感染すると、生まれた子供に先天性風しん症候群(目や耳や心臓に障害が出ること)になる可能性があります。大人になって感染すると、無症状~軽症のことが多いですが、まれに重篤な合併症を引き起こすこともあります。また無症状でも他人に風しんをうつすことがあるので、感染を拡大させないように実施しています。→風しんの追加的対策について(厚労省)
風しん業務の流れ(無料期間は3年間!)
自治体によって取り組み方法が違いますので、ここでは大雑把な流れを説明します。
- 対象者にクーポン券が届きます
- 抗体検査を医療機関や職場の健診、町ぐるみ健診などで受けます
- 結果が届きます(結果を受け取りに行く場合もあります)
- 抗体がない場合は、予防接種を受けることができます
医療機関側の取り組み方法
私の勤務しているクリニックでも風しん抗体業務を引き受けています。肺炎球菌ワクチンも同様ですが、普通の診察の合間に風しん抗体検査の方も来院されます。忙しい合間に、新しい業務が加わると、大変ですよね。
検査を受けられる方は無料でも、実際には検査費用や予防接種料金もかかってきますので、在庫確保から自治体への請求までが医療機関の業務となります。すべてを滞りなく行うために、スタッフ間でしっかりとしたフローチャートを共有しておくことが必須です。
です。
- 風しん抗体検査希望の方にはクーポンを持参し来院して頂く
- クーポン券の市区町村名と本人記載の住所が一致しているか確認
- 風しん抗体検査受診票を記載してもらい、確認
- 風しん抗体検査を実施
- 風しん抗体が陰性の場合に当院でワクチンを接種するかどうか聞く(風しんワクチン注文在庫を無駄にしないため)
- 結果を2週間後に聞きにきてもらう
- 陰性の場合は、ワクチン接種実施
- 月初に自治体に検査、ワクチン費用請求
これ、大まかな流れを書きましたが、実際はもっと面倒なんですよね。風しんの抗体検査受診票ってすごくわかりにくく書いてありますしね。受けることを希望いたしません。にわざわざチェックをいれさせようとする感じ、検査を受けに来たのに希望しない人なんていないでしょうって感じですが。
また、検査後の請求も検査方法、実施曜日や時間によっても価格が違いますし、医療事務員を悩ます業務の一つです。
まとめ
風しん抗体検査、肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチンなど、問診票があるものって意外に面倒ですよね。問診票自体が何故だか分かりにくく書いてあるし、字は小さいし、受ける患者さんも分からないところは飛ばして書いてしまうし、鉛筆で書いてくる人もいれば、自分の年齢を間違える人すらいる。その問診票の全てをカルテや保険証と照合し、やっと検査や接種にこぎつけても、そのあとの請求事務もややこしい。
医療機関の「ワクチンあるある」皆さんのところの面白いエピソードがあったら教えて頂けたら嬉しいです。コメント欄で待っています。
スポンサーサイト