支払基金からの一本の電話
先日、5月のレセプトについて支払基金から電話が入ってきました。私ではない別のスタッフが電話を取り、慌てて相談してきました。
「ドキ!」またなんかやらかしたか~。国保や社保からの電話は大抵おかしなレセプトを請求したときに決まってますから・・・
担当者:「あの~○○様の5月のレセプトの件ですが、電話再診の際に難病外来指導管理料を算定されていますが、これはコロナの関係の分でしょうか?」
(?コロナ。ちょっと待ってくださいよ。確かに先月はコロナの関係で慣れない院内トリアージ料は算定したけど、難病の関係での電話再診って?あったけ???)慌ててカルテを確認しました。
「申し訳ありません(つい悪くもないのに謝る私・・・)そちらの分は確かにコロナの関係で電話で難病の方の診察をした時のものです。」
担当者:「それでしたら、難病外来指導管理料はコロナ禍での特定疾患療養管理料「2」の慢性疾患の診療147点に変更させて頂きます。」
「どうぞよろしくお願い致します。」
ふ~。今回はなんと支払いされる前に電話のみで解決しましたが、コロナ禍での診療報酬請求には十分注意をしなくてはなりませんね。
コロナ禍での電話再診について
もともとコロナなどが流行る前は、電話等による再診については、前提として「定期的な医学管理を前提として行われる場合は算定できない」というルールがありました(例外もありますが今回は端折ります)しかし、今回新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、実に多くの事務連絡が厚労省からあげられ、臨時的に診療報酬が一部改正されています。こちらにも一部改訂事項を載せています。併せてご覧ください→電話や通信機器を用いた初診料の算定
その中の事務連絡診療報酬上の臨時的な取扱いとしてこのような表記がされています。
つまりこういうことです。普段は医療機関に来ていただいて、対面診察していた患者様も、このコロナ禍を恐れて外出できず、それでも医師の定期的な診察を受けたい場合、電話等での診察が認められ、管理料も算定できます。ただし、いつもの特定疾患療養管理料などではなく、特別に作った「慢性疾患の診療(新型コロナウイルス感染症・臨時的取扱)147点」を算定してください。というわけです。
『え!ちょっと待って!これって特定疾患療養管理料のことでしょ?難病外来指導管理料とは違うんじゃないの?』そう思われる方も多いと思います。実は私も勘違いしていました。
以下をまずはご覧ください↓
赤い線の引かれた部分にやたらと”等”を使った表記が多いことに気づきます。この特定疾患療養管理料147点は生活習慣病の糖尿病や高血圧症などの患者様の指導時に算定する「特定疾患療養管理料」だけを指しているのではなく、B000等、つまりBとは医学管理料全般の中で、「注」注意書きで「電話や通信機器を用いた場合」が記載されている管理料にも適用されるということです。
よって難病外来指導管理料のところをみてみると確かにありました。
つまりこちらもコロナ臨時取扱いの、B000特定疾患療養管理料「2」の点数147点が算定できるとういうことですね。
まとめ
難病外来指導管理料だけでなく、てんかん管理料もこのケースに当てはまります。まだまだコロナの第二波、第三波の影響によっては、算定要件も変わってくるかもしれません。厚労省のホームページは引き続きチェックが必要なようです。
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