初診料の概念がコロナで崩れる
初診料とは医師が患者の状態について
- 「問診」症状の経過を聞く
- 「診察」(触診)(打診)(聴診)により身体的所見をとる行い
- 「基本的検査」
などを実施し、おおよその系統を把握する→それが初診で、その診療行為が行われた場合に「初診料」を取ることが出来ます。
ということは、必ず患者様が目の前にいて、話を聞いたり、聴診器で胸の音を聞いたり、なんてことが必ず行われることですよね。患者の家族から話を聞いただけ、とか、電話で状態を聞いただけ、なんてのは初診料は取れませんでした。
コロナで患者と対面できない世の中到来!
しかし世の中は変わってしまいました。昨年からのコロナの蔓延で、普通の風邪だと思って患者様が来院してきたとしても、病院側としてはまずはコロナを疑わなくてはならない時代になりました。
- 倦怠感はあるか?
- 熱はどうか?
- 旅行はしたか?
- 会食はしたか?
- 家族に発熱者はいないか?
本当はただの普通の風邪で、今までだったらもちろん診察室で問診打診などをして、風邪薬が処方される。そんな普通のことが普通に出来ない時代になってしまいました。
当院ではまずは入口で、検温をしながら簡単な聞き取りをし、少しでもコロナを疑う場合は、即、駐車場待機。(地方なので大抵自家用車でみなさん来られます)携帯番号だけ聞いておいて、診察はすべて電話で行うようになりました。医院の専用入口に一番近い駐車場に止めていただくことで、電話をしながらでもガラス越しに医師が患者の顔色などを見られるようにし、診察(問診)を行っています。「すぐそこにいるのに何電話してるんだよ!」ってコロナの前だったら笑ってしまいそうな状況ですが、今はこれが現実。実際にコロナであった場合、院内中に感染してしまう恐れもあるので、こうするしかないんですよね。
さてこういう場合も、「初診料」を取れるのか?って話ですが、今は取れます。実際に患者様と出会っていなくても新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時・特例措置により時限的に認められている行為です。
事務連絡15 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特異的な取扱い(診療点数早見表より抜粋)
ワクチン接種へ
医療従事者の端くれである私にも来週コロナワクチン接種の順番が回ってきました。すでに名前住所等の印刷された問診票を手に少し緊張してきました。みなさんはもう打ちましたか?ワクチンの怖いアナフィラキシーも報告されていて、副反応も怖いのも事実ですが、私は打ちます。もちろん自分や家族がコロナにかかりたくないというのもありますが、ひとりでも多くの人がワクチンを打つことで世界がコロナウイルスに打ち勝てる世の中になればいいなと、勇気を出して打ちたいなと思っています。
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