受付の裏技
担当替え週間
普段、私は医師事務作業補助者です。
今日は、スタッフ全員のレベルアップも兼ねて、担当チェンジが行われました。
受付の若いスタッフと、おばちゃんドクタークラークの私とのチェンジ!
患者さんの方も若いスタッフから、おばちゃんに代わって気の毒なことですが、私も朝から必死の受付でした。なんといっても当院は、診療所にもかかわらず、毎日100人の患者様が来られます。一筋縄ではいきません。大変なのは、覚悟の上でしたが、間違え、失敗の連続を周りのスタッフに助けられ、今やっとおわってグッタリしてるところです。
でもこのドタバタ劇の中に、受付の裏技発見しました。ベテラン受付さんを観察していて、その中にとても大切なポイントを見つけたのです。
裏技その1
玄関ドアを通ったところで、すぐに「おはようございます」と声をかける。
これって、実はとても重要。玄関入ってすぐに声をかけられると、存在を認識してくれたと、安心感があるんです。自己認識されると、人は、穏やかな気持ちになるもので、その後、なんらかのトラブルに結びつきにくくなります。始め良ければ全てよし!なるべく大きな声で挨拶をしましょう。
裏技その2
患者様の目をみてニッコリする
これ、簡単そうですが、中々出来ません。だって、後ろに後ろに、自分の受付を早く早くと言わんばかりの患者様の列でしょ。1人1人にニッコリなんてね~。でもこれって大切なんです。受付は、病院の顔です。みなさん、初めて会う人に出会ったら、どこを見ますか?まず目を見ると、何故だかあいてのことが、よくわかるんです。小さい子供さんや、犬猫だって同じこと。
目は口ほどに物を言う。その人の言いたいこと、理解するためには、まず目を見て受付しましょう。
裏技その3
患者様の話にはとにかく相づちをうつ
どんなに患者様の話がヘンテコでも、とにかく相づちを打って聞きましょう。「そうですか、そうなんですか、そうですね」で大体会話が成立し、患者様の気を悪くしません。
患者様:夕べから何も食べてないんや。
受付:そうですか。
患者様:検査や検査!今日検査のはずや!
受付:そうですか。
患者様:早くたのむよ。
受付:そうですね。
ほら相づちだけで、相手の言いたいことわかったでしょう。今日は検査の予定で、絶食を言われてたのですね。それで、空腹でイライラしてたようです。このあと、検査を無事に終えられて、あとは結果が出るまでゆったりと待合室で待たれていました。
裏技その4
患者様の名前を一致させる
これ、時々あることですが、受付をしたのはいいのですが、患者様の顏、わからなくなることありませんか?当院はほとんど年配の方ばかり。似たような世代の方ばかりだと、みんな同じ顔に見えてしまいます。
まず、目を見て受付をした段階で、その方の特徴を一つみつけましょう。
田中さんという、黄色い服を着たおばあさんだったら
自分の知ってる田中さんが黄色の服を着ていることを想像しましょう。私には田中さんの知り合いがいないので、田中真紀子さんが黄色の服を着て演説している様子を想像してみました。
佐藤さんという、背の高いおじいさんだったら
私の高校時代に佐藤先輩という、カッコいい先輩がいました。なので、佐藤先輩に会いたいがために、早めに朝練に行っていた昔の自分を思い出し、朝練で佐藤先輩に声をかけられたドキドキの自分を重ねて、「佐藤先輩、きたー!」とその患者様を初恋相手と関連づけました。
藤野さんという、特徴のない男性
私には、今まで藤野さんという知り合いはいません。なので、知ってる人の名前と特徴づけることが出来ません。でも藤のつく、藤原さんという知り合いはいます。なので藤原さんが私に会いに病院に来たと想像しようと思ったのですが私の知ってる藤原さんとは、全く似ていなかったので、イメージを結びつきにくく、藤原さんの弟が病院に来た!とイメージしました。
全く初めて聞く名前の女性で、なんの特徴もない方
名前をイメージできることが全くできない場合、持ち物でイメージすることも出来ます。
その女性は、ミニーマウスの小さなポーチから保険証を出したので、勝手にミニーと名付けまして、ミニーマウスが座ってるところを想像。
こうやって、私の知り合いと関連付けていくと、待合には私の知り合いがいっぱい。自分の頭の中の想像だけですが、みんなが知り合いのようで、楽しくなります。
裏技その5
保険証の確認だけは、ゆっくり丁寧に
どんなに忙しくても、カルテを早く回して!と見えないプレッシャーをかけてくる看護師さんが後ろに立っても、とにかく、保険証だけは落ち着いて入力しましょう。事務として、1番大事なチェックポイント!保険証の返還も落ち着いて。ほかの人と間違えなきよう返しましょう。保険証を確認したあと、保険証を返す時、名前を呼んで取りにきてもらうことが多いでしょうが、大きな声で呼んでも、間違って「はい」と返事される方もいます。まずは、本人確認。
受付「〇〇 〇〇さん」
患者「はい」
受付「〇〇 〇〇さんですね。保険証お返ししますね。ありがとうございました。」
そのあと、保険証を返します。このときも、相手の目をみて、ニッコリと。これ、基本です。名前間違えを防ぐためにも裏技そのの名前を覚えておくことが、とても重要になります。
まとめ
受付の印象は病院の印象に繋がります。患者様は、具合が悪くて来られているのが、基本。気持ちに寄り添って、対応できる受付のスペシャリストを目指しましょうね。