医師事務作業補助者の仕事 キーボード操作の重要性
問題1
私はキーボードを取り替えるのは、実は生まれて初めてのこと。これが家のパソコンなら適当にやってしまうのだが、なんたって病院の電子カルテ。勝手にあれこれやって、何かトラブルが起きては責任が自分にのしかかってくる。たかがキーボード、されどキーボードである。それなら、業者やそういう部署に頼めばいいじゃないか。と思われると思うが、ここは、小さな診療所。そんな担当などいるはずもなく、全て自分たちでやるのが常なのだ。もちろん、電子カルテ業者に頼んだりしたら、多大な出張費がかかってくるので、院長がそれごときで、頼んでくれる訳もない。もともと、キーボードが調子悪いと訴えた時に、激安家電店で、新しいものを購入してくる院長なのだ。これは、自分でやるしかない!腹をくくって、箱をあけたところ。
問題2

このパーツはなんだ?
これは、どうやら形からすると、USB。そうか。パソコンに刺せばいいんだな!と、パソコン本体をみてみると、今まで使っていたキーボードのUSBが刺さっていた。「おー。これは簡単!差し替えれば終わりやん!」とブチっと抜いて、新しいのと取り替えてみたが・・・
起動しない!
時間を数分要する場合があります。と箱に書いてあったので、数分待ってみることに。
やはり起動しない!
周りのスタッフにも相談してみたが、みんな私と似たり寄ったりのパソコン知識。あーだこーだと言ってるうちに、貴重な昼休みが終わってしまった。午後の診察がはじまるので、今日のところは、また古いキーボードに戻すことにした。
これは、ラチがあかないと、もう一度院長に相談すると、来週電子カルテの会社の人が他の用事で来るらしい。その時頼んであげるよ。とのこと。もう、それなら早く言ってよ!って気持ちであったが、ひとまずホッ。やはりプロに任せるのが一番だ。
問題3
1週間が経過し、電子カルテ業者が来てくれて、いとも簡単に取り替えて下さった。私の設定のどこがまちがってたのか恐る恐る聞いてみると、マウスの電池が反対に入っていましたよ!とのこと。
えー‼️
顔が赤面したのは言うまでもない。そんな基本的なミスだったのかあ。古いの持って帰りますね。とのこと。深々と今までのキーボードに頭を下げて、ありがとうと呟いた。
問題4
さあ、早速新しいキーボード⌨️とご対面。
なんだ!これは!前のキーボードと配置が違うではないか!
以前のもの

新しいもの

業務で、私はよく血圧や検査の数値の値を入力しなくてはならず、ただ、新しい数値を入力するならナンバーキーを使うので、容易いことだが、以前のものをコピーした数値を当日の数値に打ち直す作業が主である。
医師:血圧120/60ですね。
その一言で、クラークの私は一瞬でそれを電子カルテに速やかにに打ち直す。過去の数字を消して新しいものに打ち返すには、backspaceとdeleteキーの操作が重要になってくる訳だ。ほんの0.1秒の指の遅れが、診察の流れを乱すことすらあるのだ。
過去の数字を、左手の人差し指でBackSpaceキーを、そして同時に左手の中指でDeleteキーを押して消して、同時に右手でナンバーキーを押して一瞬の間に数字を打ち返す技を使っていたという訳。
だから、backspaceとdeleteキーの配置は私の中では、本当に重要だったのだ。
新しいキーボードの配置では、backspaceに中指をdeleteキーに人差し指を押す配置に変えなくてはならず、指を入れ替えるのは、頭の中を切り替えなくてはならない。ということで、私にとっては、右利きを左利きにしろ!と言われているようなことなのだ。
余談になるが、数年前に私は地域の点字ボランティアサークルで、点字を勉強したことがある。最近の点字は、パソコンに点字ソフトを入れて、打つのだが、その時使用するのは、6つのキーだけ。

これを徹底的に、頭に覚えこませたところ、文字を普通のキーボード操作と混同することがあった。
それに似た感覚。あー、また一からこの古い頭に覚えこませなくてはなあ~。と。たかだかbackspaceとdeleteキーなんですけどね。
まとめ
医師事務作業者にとって、パソコンの速さと正確さは必須条件。加齢と共に後陣に席を譲る必要があるかなとチラリと思い始めた出来事でした。