暦月 暦週 1日につき

  診療点数早見表って、医療事務には必要不可欠ですよね。でもどうして難しく書いてあるんでしょう。ここではもっと簡単にわかりやすく解説します。


早見表を読み解くのにまず大切なのが、この本の用語の意味。意味が分からなけらば中身も正しく理解できません。早見表を開けてすぐに目次の次に出てくるのが「点数表の読解術」。まずはそこを理解しましょう。早見表がよりよく理解できますよ。では今日は「暦月」「暦週」「1日につき」について解説です。

「暦月」「暦週」「1日につき」

早見表を参照すると、こう書いてあります。
・・・暦(こよみ)上の1月、暦上の1週(日~土曜日)のこと。したがって、暦月による「1月につき1回算定」とは、前回算定日から1か月経過していなくても、暦上の月が変われば再算定できるという意味。
なんだかわかりにくいですよね。実際のカレンダーを見てみましょう。


「暦月(れきげつ)」

「1月」は、カレンダー上で(1日から末日まで)のこと。「1月につき1回算定」という意味は、(そのほかの算定要件を満たしているものとして)
  • 1月31日に算定
  • 2月に入れば再算定可 ということです。


「暦週(れきしゅう)」

「1週」は、カレンダー上で(日曜日から土曜日まで)のこと。「1週につき1回算定」という意味は、(そのほかの算定要件を満たしているものとして)
  • 金曜日に算定
  • 翌週日曜に入れば再算定可 ということです。


「1日につき」

「1日につき」とは、特に規定する場合を除き、午前0時から午後12時です。例えば午後10時に入院、翌日午前10時に退院した場合は2日としてカウントします。




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診療点数上では、「〇月」「月△回」「✖週」「週◇回」など、特にことわりがない場合は、原則、この「暦月」「暦週」として解釈します。
点数表には、言葉がわかりにくく、意味すらも分かりにくい場合も多いですが、基本の用語をしっかり押さえて読み慣れていくと理解が早まりますよ。



血糖自己測定器のみを渡した場合(在宅自己注射指導管理料)

実例:血糖自己測定器のみを取りに来られた場合


「メディセーフチップ(血糖自己測定器)が無くなったので、1箱もらえますか?」

糖尿病で在宅自己注射をしている患者様が、来られました。この患者様は、血糖が安定していて、診察は2か月~3か月に1回しか来られません。先月には、在宅自己注射指導管理料を算定しています。こういう場合、血糖自己測定器加算のみ、算定できるでしょうか?




(回答)算定できません。しかし、後で算定できる方法があります。


血糖自己測定器とは


血糖コントロールをされている患者様が、医療機関に行かずとも自分で血糖を測れるよう作られたのが、血糖自己測定器です。指からの血で、血糖を簡単に測ることが出来ます。

血糖自己測定器本体は、医療機関からの貸出になります。医療機関はその使い方を十分指導し、それに使用するチップや針をその使用頻度に合わせて支給すると、血糖自己測定器加算が算定できるという仕組みです。

ちなみに当院では、メディセーフやワンタッチウルトラビューを支給しています。




血糖自己測定器加算


血糖自己測定器加算とは、在宅自己注射指導管理料の加算として算定できます。


  • 月に20回以上・・・400点

  • 月に40回以上・・・580点

  • 月に60回以上・・・860点

  • 月に80回以上・・・1140点

  • 月に100回以上・・・1320点

  • 月に120回以上・・・1500点


この20回や40回・・・は、1か月に何回、血糖を測るかで決まってきます。例えば、メディセーフチップは、1箱30個入っているので、1箱渡した場合は、月に20回以上(400点)で算定します。




しかし、上の実例のように当月に在宅自己注射指導管理料を算定していない月の場合、その月に血糖自己測定器加算は算定できません。あくまでも、血糖自己測定器加算は、在宅自己注射指導管理料の加算なので、管理料の無い月は算定出来ないという訳です。




血糖自己測定器を後で取りに来られた場合



  • (同月内の場合)レセプト請求前の場合は、在宅自己注射指導管理料に血糖自己測定器加算を追加して、請求します。患者様には追加の分の料金を頂きます。

  • (レセプト請求後の場合)この場合は、本当に困りもので、レセプトを返戻して再請求するか、もしくはあきらめるかのどちらかです。




血糖自己測定器加算(1月に2回、3回算定可)


しかし、本来は、インスリンを処方した時に、1か月以上処方するならば、その時に同時に血糖自己測定器加算も算定するべきです。

早見表を確認してみると、当該加算は1月に2回又は3回算定することもできるが、このような算定ができる患者は、在宅自己注射指導管理料を算定している患者のうちインスリン製剤を2月分又は3月分以上処方している患者に限るとあります。



11月1日にインスリンを45日処方、12月15日に45日処方した場合


  • 11月1日 在宅自己注射指導管理料を×1+加算を2月分算定 

  • 12月15日 在宅自己注射指導管理料×1+加算を1月分算定


または


  • 11月1日 在宅自己注射指導管理料×1+加算を1月分算定

  • 12月15日 在宅自己注射指導管理料×1+加算を2月分算定








②11月1日にインスリンを90日分処方した場合 


  • 11月1日 在宅自己注射指導管理料×1+加算を3月分算定




アルコール綿は無料?


在宅自己注射指導管理料算定の患者様が自己注時に使用するアルコール綿を希望される場合があります。それはすべて在宅療養指導管理料の中に含まれているので、医療機関から支給します。

(早見表 p313(12)を確認) 保険医療機関が在宅療養指導管理料を算定する場合には、当該指導管理に関するアルコール等の消毒液、衛生材料(脱脂綿、ガーゼ、絆創膏等)・・・・を当該保険医療機関が提供する・・・


まとめ


在宅療養指導管理料は細かい取り決めがあり、複雑で頭が痛いです。毎回、点数改正の度に、変わってくる在宅医療。来春の点数改正でも大きく変わってくるでしょうか。今のうちにしっかり把握しておきたいと思います。




主病?難病外来指導管理料、てんかん指導料と特定疾患処方管理加算の関係

主病が2つある場合

レセプトお疲れ様です。レセプトチェック時にスタッフ内から出てきた疑問です。

「主病が2つあって、難病外来指導管理料(主病:パーキンソン病)と特定疾患療養管理料(主病:高血圧症)又はてんかん指導料(主病:てんかん)と特定疾患療養管理料(主病:高血圧症)がある場合、医学管理料はどうなるんでしたっけ?管理料は2つ取れないのはわかるのですが、特定疾患処方管理加算は取れましたっけ?」
当院では神経内科と内科が併設されているため、こんな患者様が多いのです。何を今更と思ったものの、毎日の会計時では、目の回るような忙しさもあり、前回doでの作業が多いため、意味を考える暇なく算定していたようです。まずは  診療点数早見表をチェック!


主病についての表記を確認(同一月)

(早見表)P1445を参照すると次のように書いてあります。
「レセプト上、主病名が複数記載されている場合であっても、ある疾患を主病とする場合に限り算定できる2種類以上算定することは認められない。このような場合は、主傷病として記載されている疾患のうち、どの疾患が主病であるかを医療機関に判断させることとなる。」

わかりやすく言うと、同一月内では、2つの主病がある場合
「主病が条件である場合の管理料(難病外来指導管理料)+主病での特定疾患処方管理加算は一緒に取れない」
「主病が条件にはない管理料(てんかん指導料)+主病での特定疾患処方管理加算は一緒に取れる」ということです。

以下の違いをみて下さい。
難病外来指導管理料には「主病とするもの」とあり、てんかん指導料には「主病については特になし」。となっています。☟




算定可否の例

  • パーキンソン病が主病で高血圧も主病(難病外来指導管理料+特定疾患処方管理加算)➡✖
  • (特殊な例)原発性胆汁性肝硬変が主病で高血圧も主病(難病外来指導管理料+特定疾患)➡〇
  • 高血圧が主病+てんかんもある場合(てんかん指導料+特定疾患処方管理加算)➡〇
  • てんかんが主病+慢性胃炎も主病である場合(てんかん指導料+特定疾患処方管理加算)➡〇
  • てんかんが主病+慢性胃炎があるが主病ではない場合(てんかん指導料+特定疾患処方管理加算)➡✖

難病疾患が主病であることが要件の医学管理等一覧

  • 特定疾患療養管理料
  • 難病外来指導管理料
  • 小児科療養指導料
  • 小児悪性腫瘍患者指導管理料
  • 慢性疼痛疾患管理料
  • 生活習慣病管理料
  • (投薬の部)特定疾患処方管理加算


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「同一月の医学管理料等の併算定については、不可である」の考え方はわかりやすいのですが(一部算定出来るものもあります、難病外来指導管理料+在宅自己注射指導管理料➡〇)、特定疾患処方管理加算は投薬の部ですので、少し頭が混乱しますよね。

大抵そういう場合、主病が2つあることも多いですし、医療事務員としては迷うところです。しかし、裏を返せばてんかんの患者様などは、同時に特定疾患の薬の処方などがある場合は、医師に依頼をして特定疾患(高血圧や脂質異常症、慢性胃炎等)も主病にしてもらいましょう。

レセプトでは、算定出来ないものを見つけるだけでなく、算定できるものを積極的に探していき、医師に進言することも医療事務員の大事な務めです。


一般名処方加算で3点と2点の違いについて

一般名処方加算の3点?2点?の違い


すっかりおなじみになった一般名処方加算ですが、今日ふと疑問に思うことがありました。
いつも医師が薬の処方を入力したあと、医師事務作業補助者の私が、一般名にできる薬を一般名に替えるのですが、今日の患者様は、5種類の薬の中で、「セレコックス(腰痛の訴え)だけは先発のままで行きたい」とのことだったので、セレコックスを残して、ほかの薬をすべて一般名に替えました。
全部、一般名に替えた訳ではないので、「一般名処方加算は2点だな。」と思っていたところ、電子カルテは「3点」を算定しました。
「えー!電子カルテがこんなことで間違えるわけがないし、でも全部を替えたわけではないし???」となった訳です。

ちなみに一般名処方加算には2種類あります。早見表を確認すると・・・
イ 一般名処方加算1  3点
ロ 一般名処方加算2  2点
「交付した処方せんに含まれる医薬品のうち、後発医薬品のあるすべての医薬品(2品目以上の場合に限る)が一般名処方されている場合は一般名処方加算1(3点)、一品目でも一般名処方されていたものが含まれている場合には、一般名処方加算2(2点)を処方せんの交付1回につきそれぞれ加算する」
とあります。
「うーむ」知識としては間違っていないようです。ではどうしてこんなことになったのでしょうか。

詳しくはこちらにも書いてあるので見て下さいね。➡わかる診療点数早見表 一般名処方加


後発医薬品とは



  • 同一有効成分

  • 同一量

  • 効能・効果が同じ

  • 用法・用量も同じ


厚生労働大臣が審査の上、先発医薬品と代替可能と認めた医薬品のことです。

つまり、一般名処方加算にするためには、後発医薬品が売り出されている薬を一般名指定しなくてはいけません。


セレコックスの後発薬


問題となっている「セレコックス」を(今日の治療薬 南江堂)でみてみると










後発医薬品はありませんでした。


一般名処方にするには、後発医薬品のある医薬品である必要があります。よってセレコックスはその対象とならなかったわけです。


まとめ


当然、理解していると思っていた一般名処方加算でしたので、意外に自分が引っ掛かったことがショックでした。たまに早見表を読み直して、基本の復習をしないとダメですね。

たかが3点、されど3点です。

診療報酬の隅々まで、読みこなさなくてはいけません。



退院後の在宅療養指導管理料の算定について

退院後の在宅療養指導管理料で迷ったら


かかりつけの患者様が、月の途中に他院に入院されることってよくありますよね。在宅療養指導管理料を算定している患者様の場合、退院後に受診された場合「今月は算定してもいいのかなあ?」って迷うことってありませんか?実はうちのスタッフにも迷って算定ミスをしているケースもありました。
今日は算定できるケースについて、例を挙げて説明してみたいと思います。

ケース1   



  • 同一医療機関    

  • 退院時に指導あり

  • 退院後1か月以内(月が変わっている場合)








(説明)在宅寝たきり患者処置指導管理料の患者 

10/1 (外来にて)在宅寝たきり(10月分)を算定

11/10 退院時(入院にて) 月が変わったので、在宅寝たきりを算定(11月分)

12/5 退院後1か月以内ではあるが(外来にて)月が変わったので在宅寝たきりを算定(12月分)

退院時に指導管理を行い、かつ退院後1か月以内であっても、月が変わっているので算定できる


ケース2



  • 同一医療機関

  • 退院時に指導なし

  • 退院月に外来で指導



(説明)在宅自己注射指導管理料の患者

10/26 (外来にて)在宅自己注を算定(10月分)

11/15 (退院時)在宅自己注射指導なし

11/20 (外来にて)在宅自己注を算定(11月分)

退院時に指導が行われていなければ、退院月でも算定できる



ケース3



  • 2か所の病院

  • 退院時に算定なし

  • 入院医療機関以外の医療機関 退院後1か月以内





(説明)在宅自己注射指導管理料の患者

10/20 A病院で在宅自己注を算定(10月分)

11/25 A病院で糖尿病以外の病気で入院し、退院時に在宅自己注算定せず

11/30 B病院に転院し、外来受診をし、在宅自己注を算定(11月分)

退院後、1か月以内であっても、入院医療機関以外の医療機関において算定できる



ケース4



  • 2か所の病院

  • 退院時に指導

  • 入院医療機関以外の医療機関でも指導(同一月)







(説明)在宅酸素療法指導管理料の患者

10/10 A病院 在宅酸素療法指導管理料を算定(10月分)

11/3 A病院 退院時に在宅酸素を算定(11月分)

11/17 B病院 B病院に転院し、外来受診をし、在宅酸素を算定(11月分)

退院時に入院医療機関が算定し、退院後に医療機関が変更になった場合、変更先の医療機関でも指導を行えば、同一月に入院先と変更先の2か所の医療機関でそれぞれ算定できる。

この場合、入院先の医療機関では、レセプトの「摘要」欄に退院後に指導管理を行う医療機関を変更した旨の算定理由を記載する



まとめ


在宅○○管理料は月に1回!そう思い込んでしまっていたら、勿体ないです。取れるところは全部算定していきましょう。こちらにも関連記事をアップしています。ご覧ください➡退院時の在宅療養指導管理料について







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